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『左ききのエレン』slothコラボ衣裳販売記念 かっぴー×けんすうスペース対談(後編)

こんにちは!

現在、漫画『左ききのエレン』とslothのコラボ衣装を一週間限定で販売しています。『左ききのエレン』はシリーズ累計300万部を突破した、クリエイター群像劇です。noteで毎週木曜日に最新話が公開されています。

今日は、コラボ衣裳のオークションと販売を記念して、原作者のかっぴーさんと配信で話した内容を記事化してお届けします。

こちらの記事の内容は、X(Twitterスペースの録音)で聴くこともできます。

前編はこちら

slothコラボのこれから

けんすう:ちなみに我々に期待することみたいな、slothのコラボNFTでこの辺を期待してますみたいなものってあったりしますか。

かっぴー:今いい感じに分散してるじゃないですか。カテゴリーが偏ってないというか。漫画は僕が初めてですが、鷹の爪団さんはアニメだし、プペルさん、プペルさんっていうと、イコール西野さんのこと言ってるみたい(笑)。『えんとつ町のプペル』は絵本だし。

いい感じにばらけてるじゃないですか。今後反響が良かった方に固めていくとかってあるんですか?

けんすう:今はばらけさしてて、相性がいいだろうなと思ってるのが、やっぱりスポーツのユニフォームですね。例えば野球だったら、背番号を変えると、好きな選手のやつを買える。

かっぴー:めちゃくちゃいいっすね。

けんすう:それもいいなと思ってますし、『左ききのエレン』の場合、漫画というよりか、アパレルにこだわりがある作品っていうので選んでますね。これが『ONE PIECE』だったらよりいいのかっていうとそんなことはなくて、衣装を着るということに意味を持たせたかったので、そういうのは意識してますね。

かっぴー:基本的に、アルさんの方から声をかけてるんですか。

けんすう:そうですね。コラボの依頼が来ることももちろんあるんですけど。こちらからも多いですね。今聞いていただいているYoshiokaさんのコラボ衣装も同じタイミングで出させていただいたんですが、このLOVEって描かれたシルエットがふわっとしてる帽子とかが超絶可愛いと思ってて、「これはもうすごいやりたい」みたいなのはありましたね。めっちゃハートくれてる。

かっぴー:可愛い。似合いそうslothくんに。

けんすう:そうなんです。ちょっとレトロなね。

あとは、普通の一般的に有名な企業さんとも話していて、今後いくつか出ますね。単純にプロダクトの宣伝になるなら、みたいなところで僕たちはいいと思っていて。例えば好きなお菓子のTシャツってさすがに着ないけど、slothくんに着せるんだったらいいかもね、みたいな感じに思ってます。

かっぴー:確かにそうっすね。それで言うと、飲食とかもやってほしい。天下一品の丼ぶり持ってるとか(笑)。

けんすう:いいですね。天下一品にNFTの説明をするのすごい大変そうですね(笑)。 

かっぴー:何係につないでもらえればいいかわかんない。

けんすう:でもいってみようかな。

かっぴー:天下一品とか、みんなが大好きな食べ物とか飲食店。

けんすう:いいな。確かにいいですね。

やっぱり衣装だと無限大というか、仕事をしているっていうコンセプトのキャラクターなので、その服を着て仕事してるみたいなのが、例えば動画にしますとかセットにすると、本当に企業さんとかが宣伝の一環としてやってくれるとかができないかなと思ってますね。

かっぴー:確かに。だからもうタレントさんですもんね、slothくんがね。

けんすう:さすが、そうなんです、タレントなんです。

キティちゃんとかマリオとかと違って、NFTから出てるっていうところの意味を考えると、ジェネラティブで5,000体いるっていうところだと思うので、そうすると、自分が所有しているっていうのが自分と一緒に住んでいるキャラクターだよ。だから、このキャラクターが、タレントとしてテレビに出てるよ。みたいな感覚になるといいんじゃないかなと思ったりしますね。

かっぴー:うんうん。めちゃくちゃいいっすよね。

NFTで作った街からキャラが生まれる

けんすう:ちなみに、NFTについてまだかっぴーさんは不慣れだなと思ってらっしゃると思うんですけど、 今後期待していることとか、NFTを使ってこんなことできないですか、みたいなのってあったりしますか。

かっぴー:そうっすね。この前、けんすうさんと直接お会いした時に言った、その街ごと作るみたいな、仮想の街を作って、そこに生活する住民たちをNFTで売る。

で、そこの町を舞台に漫画を描いたら、たまに主人公と絡むかもしれないし、キャラクターが背景で歩いていて、「俺のキャラが見切れた!」みたいな。さっきのslothくん=タレント説から、パクってやりたいなと。

エキストラかもしれないけど、メインキャストになるかもしれないし、町の住民権、映画村の住民権を売るみたいな感じです。

けんすう:でも、いいですね。住民票とかまであるとかだとおもしろそう。

かっぴー:いいですね。そういう、遊びに使えたらなっていう。

けんすう:NFTを使ったからこそ、新しい作品が生まれたみたいなことになるとすごいテンション上がりますね。

かっぴー:そうっすね。僕パソコン壊れたんかな。ちょっとリロードしても入札3件なんですよね。

けんすう:不具合の可能性がありますね(笑)。

かっぴー:0.5ETHで一気にあげたのが効いてますね。

けんすう:戦略的には正しいですね。

かっぴー:けっこうみんなビビってるんかもしんない。

ちなみに「新月」を実際アパレルとして販売したとき、このリフレクションバージョン新月は22万円で販売したんですよね。実物の22万円相当を超えたらすげえなって個人的に思ってるから。

けんすう:そうすると1ETHで、26万ぐらいかな、今日だと。なので、超えますね。

かっぴー:いきますね。1ETHでいきますね、1ETHだったらすごいっすよね。いってくれ~。

けんすう:今市況感的に今、冬の時代と言われていて。1年ちょいぐらい前だと、正直かなり売りやすかった。

かっぴー:ですけど、ちょっと待って入札した。

けんすう:入札きましたか!

かっぴー:0.55ETH、すばらしい。ありがとうございます。今入札してくださった人の、明日の運勢は大吉です。おめでとうございます。

実在の人を漫画に描くとき気を付けていること

そういえばこの間、Astar Networkでオークションを落札した人を漫画に登場させるっていうやつをやったんです。2点アートを販売して、1点はさっき言ったAstarの社長さん。

けんすう:渡辺創太さんかな。

かっぴー:もう1点をゴリラのアイコンの超有名なNFT、「Astar Degens」のDAOが落札したの。それを『左ききのエレン』に登場させたんですけど、もともとゴリラのイラストだから、トレースしただけで申し訳ない気持ちになっちゃう。これで良かったんだろうか、みたいな。

けんすう:僕もかっぴーさんに漫画を描いてもらったことがあるんですけど。すごい評判良かったです。最高でしたね。ちょっとイケメンに描いてくれるっていう優しさ。

けんすうが『左ききのエレン』に登場した回はコチラ

かっぴー:でも僕、補正してるつもりはなくて。っていうのも似顔絵を描くときに気を付けてることがあって、勝手に補正すると、本人は気にしてなかったのに、補正されたら気にしちゃうじゃないですか。

ちょっと痩せさせるとかも、「俺そんな太ってる?」みたいになりかねないじゃないですか。その方の、余計なお世話になっちゃうと思って、基本的に補正しないようにしてます。

けんすう:GOの三浦崇宏さんとか、めっちゃ似てましたもん。

かっぴー:似てる。だってもう、ラスボスでしょ。

けんすう:明らかに悪いやつの行動の仕方でしたからね。目がバキバキだし。

かっぴー:最初関西弁にして、「関西弁だけはやめてください」って言われました(笑)。

けんすう:いや、すばらしい。あれはめっちゃ好きだ。

かっぴー:ありがとうございます。クラウドファンディングで支援してくださったリターンでけんすうさんを描いたんですけどクラファンした人に媚びてる感じで、めっちゃよいしょよいしょ漫画みたいに描いたら、さっきの話で言うと、信頼を失うと思うんですよ。もう、そういうのはよそでやってくれみたいな気になるじゃないですか。

けんすう:やっぱりなる。

かっぴー:だから普通にいつものノリで描こうと思って。僕から見たら、けんすうさんは普通に漫画に登場しても、盛り上がるおもしろキャラだったっていう。

けんすう:ありがとうございます。でも、一応色々聞いてくれるんだけど、おっしゃる通り、1番嫌なのが『左ききのエレン』の話がおもしろくない漫画として出るっていうのが。

かっぴー:それはね、支援してくださったことをもう無下にしちゃうことですし。

けんすう:もう好きなようにっていうのが基本だったんですけどね、漫画がすばらしいので。

かっぴー:ありがとうございます。

漫画の海外展開はアパレルから?

けんすう:というわけでオークションはあと15分ぐらいです。スペースに台湾人の方がいらっしゃいますね。

かっぴー:すごいっすね。

けんすう:『左ききのエレン』もそろそろね、海外展開はありえますよね。

かっぴー:何度か考えてるんだけど、でも日本で人気爆発してからかな。どうなんですかね。わかんない。内容がドメスティックだから、まだ海外展開やっていないからわかんないけど、ちょっと難しいんじゃないかと思ってますけどね。

けんすう:一方で、『推しの子』とかは海外でも人気じゃないですか。あれもドメスティックなので。

かっぴー:ドメスティックかな。でも海外の方が興味ある日本のアイドルっていう分野を描いてるから。海外の方から見たら、ローカルのことをもっと知りたいっていう姿勢で見てくれるんじゃないかなと思って。

けんすう:なるほど。

かっぴー:端的に言うと、僕の漫画だと「なんで日本人はこんなに仕事を頑張るんだ」とかさ、まずメンタリティの部分がわかんないとかありそうだなって、わからないなりに思ってるんですけど。

けんすう:『シン・ゴジラ』がいまいち海外では受けなかったみたいなのと近いですね。「なんで会議してるんですか?」みたいな。

かっぴー:だから、あれは日本人の悪いところっていう、ブラックジョークとしても取れるみたいな。

けんすう:「いや、危機なんだからどんどん意思決定しろよ。」と思っちゃうので、よくわからない、みたいなのは聞いたことありますね。

かっぴー:アメリカの映画だったら、大統領が戦いに行くからね。

けんすう:だから全然わかんないっていうね。だからこそ日本人にとってはおもしろかったんでしょうけど。

かっぴー:僕も『左ききのエレン』は「日本の会社員の、その感じあるよね。」を描いてるから、ちょっとどうかなっていう感じ。

それで言うと、アパレルは既にやってます。UNTRACE(アントレース)っていうアパレルもやってるんですけど、普通にパリに持ってったりとか、近所だと、それこそ台湾、上海とかに持っていきましたね。

けんすう:アパレルいいですね。

かっぴー:投資じゃないけど、アパレルっていう武器を持っていたら、漫画にも回り回って、みたいな気持ちはちょっとあってやってますね。

けんすう:ありますね。やっぱりアパレルは非言語だし、日本のプラスの補正のブランドイメージもあるし。そこに、アパレルから漫画に持っていくみたいなので、 最初はちょっと短めの漫画から海外展開してくとかあるかもしんないですね。

かっぴー:JUNYA WATANABEを海外の人が知ってたとして、例えば「JUNYA WATANABEいいよね、かっこいいよね」って言ってたら、「あれ、JUNYA WATANABEって、あれ漫画のキャラクターなんだよ」みたいなことになったら、おもしろいじゃないですか。

けんすう:なるほどね。

かっぴー:そういう感じにUNTRACEがいつかなったらおもしろいな。

けんすう:それめっちゃおもしろいっすね。

かっぴー:それが、10年後の目標。

けんすう:ブランドサイトとかがあって、それがさも実在の人物をイラストにしているように見えて、本当にこれは漫画のキャラだった、みたいな。

かっぴー:漫画を使って、変なことを色々やりたいんですよね。 今回のNFTアートもその1つだし。出版社で描いてる漫画だと、ぶっちゃけ編集者が止めちゃったりするんで。止めるっていうのは、滞るじゃなくてブロックしちゃう時が多いから。

稼働だけして、あんまり儲からないこととかはブロックされるから。いろんな事情で良くも悪くも守られてるところがあると思うんで、そうじゃないインディーズの漫画として試せること、色々やっていきたいなと思ってます。

けんすう:出版社だと「漫画が売れる」が社内の評価にも結びついてるので、漫画が売れる以外は、どうしてもやりづらいっていうのがあると聞くんですけれど。

かっぴー:やりづらいですよね。だからジャンプ+とかは、おおらかですよ。見ました?『トマトイプーのリコピン』の100回記念。めちゃくちゃおもしろかった。

けんすう:いつまで経っても100回記念がスタートしないっていう。

かっぴー:で、本当に100回記念でYouTube出したんですけど見ました?

けんすう:YouTubeまだ見てないんですよ。稲垣先生と松井先生のですよね。

かっぴー:めっちゃおもしろかったよ。

けんすう:絶対見ようと思ってまだ見れてないですけど。そもそもこの2人がめちゃくちゃおもしろい。

かっぴー:漫画家ってね、おもしろいね。

けんすう:『トマトイプーのリコピン』は狂ってるっていうか、ジャンプ+という媒体をやっぱりフルで使って何ができるんだろう、と考えてるのでおもしろいっすよね。

かっぴー:ああいう漫画がね、どんどん増えていくだろうし。ジャンプ+はおもしろいっすね。あ、入札止まったな。こんな言い方は良くないか。

けんすう:1件入っただけでもね、すごい。

かっぴー:この0.5ETHの状態からさらに入札されたからすごい。ありがとうございます。

さいごに

けんすう:というわけで、そろそろお時間です。

『左ききのエレン』とslothというNFTとのコラボ衣装が発売しております。現在オークションがあって、16日の20時までですね。8月17日の木曜日の12時から一般で、 通常の衣装を100点限定で発売いたします。
※オークションは既に終了しています。

この機会を逃すと多分2度と買えないものになります。Openseaとかで二次流通はできるので、これを逃すと、ちょっとプレミア価格が付いた状態で買わなきゃいけないことになるかもしれないです。欲しい方はお早めにご購入くださいというのがお知らせでございます。

かっぴー:メルカリで、僕が出してるアパレルがすごい金額で売られてた。新月のコート、さっき言った22万円は特別仕様バージョンなんですけどノーマルバージョンは10万円だったんですよね。それがメルカリで50万円で売られてて。さすがに購入はされてなかったけど、おいおいおいと思って。

けんすう:でも、手に入らないっすからね。

かっぴー:でも50万はね、無理せず。

けんすう:無理せずね。

かっぴー:やっぱり1個1個こだわってアパレルにせよ、NFTアートにせよ、 毎回ちゃんといいもの作ろうとは思ってるんで、買って後悔はさせませんぞ、という気持ちではおります。

けんすう:ありがとうございます。では最後にかっぴーさんから告知とかありますか。

かっぴー:今けんすうさん経由で聞いてる人の割合が多いと思うんで、『左ききのエレン』をそもそも読んでないっていう人がいらっしゃいましたら、今めちゃくちゃセールやってます。セールが終わる前にこのオークションもちょっと合わせてもらったんで、ギリギリまだセールやってるぐらいの感じなんで、もし読みたいと思ってくださった人は、AmazonのKindleとかで見てもらえると、多分途中までタダで読めるんで。新月の話までだったら全然タダで読める。

けんすう:『左ききのエレン』めっちゃおもしろいんで、マジで読んだ方がいいっすよ。全部読んだ方がいいです。

かっぴー:ありがとうございます。全部読んでください。

けんすう:もうめっちゃ当たり前のこと言いますけど、全部読んだ方がおもしろいですね。

かっぴー:でも意外とね、当たり前じゃないっすからね。ここまではおもしろかったのにっていう漫画もやっぱあるとかないとか。

けんすう:確かにね。設計の問題があって、前から順に描いていた漫画ではそういうことがあると思うんですけど、エレンだとどちらかというと最後が決まってて、 それで構築されてるみたいな作りなので、最後まで読んだ方が理解度がある上がる感じかなと思ってますね。

かっぴー:だから今、第1部、第2部、第3部が始まったところなんで、トータルで見ると30巻ぐらい出ています。第1部は10巻までなので、試しに読んでみようと思ったら、今ならタダで読めるので、お願いします。

けんすう:第2部とかがおもしろいんですよ。結局、リアルタイムについていくのが絶対1番おもしろい。

かっぴー:漫画ってそうですよね。

けんすう:だから、リアルタイムまで追いついて、語れる人が増えてほしい。

かっぴー:『呪術廻戦』とかはジャンプが発売するたびに、Twttter(X)のトレンドに上がるぐらいみんな話すじゃないですか。漫画ってみんなで意見、感想を言い合えるとすげえ楽しいよねっていうのを、今んとこ、指加えて見てるんで。1人でも多く、連載を追っかける人が増えてくれたら、それがちょっと盛り上がるなと思って、ぜひお願いします。

けんすう:IT業界とかクリエイティブ業界だとすごい読者さんが多いんですけど。多分『左ききのエレン』はNFT業界の人とかが読んでも、かなり親近感湧くというか、感情移入できると思うので。

かっぴー:でもそうかも。NFTアートやられてる方ってクリエイター志向が強い方が多いと思うんで、ぜひ読んで感想を聞かせてほしいなと思います。

けんすう:今だったらね、「この配信聞いて読みました!」ってかっぴーさんにDMとかすると仲良くなれるかもしれないので。

かっぴー:そうっすね。

けんすう:そういうのが大事ですよね。というわけで、『左ききのエレン』のオークションが明日の8時までとなっているので、皆さんチェックしてみてください。

かっぴー:どうぞよろしくお願いします。

けんすう:かっぴーさん、ありがとうございました!

かっぴー:ありがとうございました。

※2023年8月15日時点の対談です。

というわけで、かっぴーさんとの対談の記事後編でした。

『左ききのエレン』slothコラボ衣裳は、現在下記サイトで販売中です。

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