2021年の映画・漫画・小説などのベスト1を紹介します
こんにちは!
2021年も、おもしろいエンタメが出まくってて最高だったんですが、1年の振り返りとして、最高のベスト1を投稿していきたいと思います。
年末年始のお供として、何か良い作品への出会いになればいいなと思い、書いてみました。
なお、今年出た、というものではなくて、2021年に僕が見た、という基準なので「これ古くない?」みたいなのも入っているかもしれませんが、ご了承ください。
#ネタバレ には気をつけていますが、作品の魅力を損なわないようにしつつ、作品に興味を持ってもらうために、ある程度入れているので、こちらも嫌いな方はご注意ください。
ではさっそくいきます。
映画編
漫画も大好きだった、映画大好きポンポさんが1位です。
漫画が最高すぎるので、当然期待値も高かったんですが、予想外だったのが、映画オリジナルストーリーやキャラが、作品全体のクオリティをさらに異次元のところまであげているところです。これがあることで、映画としての盛り上がり、快感を一気にあげている気がします。
また、原作ではそこまで強調されなかった、「映画の編集とかは削ぎ落とすことだ」的なメッセージが強くでている気がしていて、それが最後の上映時間の話につながっていっている気がして、そこも最高でした。
ドキュメンタリー
ドキュメンタリーでは「ターニングポイント」が一番でした。
この作品は、一言でいうと9/11のドキュメンタリーです。
9/11が出来た時のパニック状態や、そこから出てくる、アルカイダの容疑者へどういう拷問をしたか、という話、大統領への権限強化に対して反対した議員が1人だった、など、覇権国家アメリカがいかに動揺し、泥沼の戦争に突入し、たいした成果もあげていないか・・・というのが描かれています。
9/11は犠牲者の方々の被害はもちろんのこと、アメリカという国家を脆弱にしたともいえる、凄まじい事件だったなと気付かされます。
一方で、こういうのが作ってある意味反省できるのもアメリカの強みだな・・・と思うわけです。
決して軽い内容ではありませんが、必見です。
小説
小説は「三体」がトップです。そんなに小説を読んだ年ではなかったんですが、これは噂の違わず面白かったです。
宇宙を舞台にしたSFですが、宇宙人がいたとしたら、なぜ発見できないのか?などが納得いく説明になっており、おもしろかったです。また、積極的に未来の様子とか宇宙の謎が描かれているので、これからの未来ってこうなるかもな〜、とか思いながら読むのもSF小説!っていう感じでよかったです。
個人的にはⅡ〜Ⅲがおもしろくて、1巻目は導入部分、という感じなので、すこし前半、挫けそうになりました。中国だとⅡが評判が一番よいらしいですが、日本のレビューを見ているとⅢを評価している人が多いように見えました。個人的にも、ⅡもⅢも相当おもしろかったです。
漫画編
漫画も1つ絞ろうと思ったんですが、漫画は1位が多くありすぎて・・・。同率1位がいくつかあります。
【推しの子】(同率1位)
まずあげられるのがこれです。
いや、やばいですね、【推しの子】。芸能界や演劇、アイドルなどに関する物語です。
ストーリーもさすがといった感じなんですが、横槍メンゴ先生の作画も神がかっていて、ものすごい作品です。しょっちゅう、やばすぎて鳥肌が立ったりする作品です。
正直、毎話、100回くらい読んでいる気がします。そんくらいすごい。
トリリオンゲーム(同率1位)
『アイシールド21』や『Dr.STONE』の原作者である、稲垣理一郎先生が原作の、スタートアップ漫画です。100兆円稼ぐことを目指す話です。
作画は『サンクチュアリ』などで有名な池上遼一先生です。
稲垣理一郎先生も、池上遼一先生も大好きなんですが、正直始まる前は、「作風と絵柄が合わないのでは?」という不安がありました。しかし、はじまってみると、池上遼一先生の絵がものすごいマッチしていて、キャラの表情なども最高で、巨匠すごすぎる・・・と驚きました。
ストーリは、稲垣節が前回で、本当におもしろいです。天才的に知恵が回る人が、奇策を駆使して成り上がっていくのですが、そういうキャラを描かせたら天下一ですね・・・。
ルックバック(同率1位)
今年一番話題になったといっていい読み切りなので、読んだ方も多いのではないでしょうか・・・。藤本タツキ先生の天才っぷりが溢れまくっていて、読み切りでもここまでインパクトを与えてしまうんだ、というのに驚きました。
映画化やドラマ化、アニメ化、舞台など、今後、何度も原作になるだろう作品だと思っています。
40歳からラジコンできるかな?(同率1位)
『エリートヤンキー三郎』で有名な、阿部秀司先生がラジコンにハマっていくエッセイ漫画です。
阿部先生は、『番長連合』、そして『堂本ルール』が相当おもしろいと思っているんですが、なぜかこの作品はノーチェックだったんです。
阿部先生が原作で、ヤンマガで『DEMONS STAR』というヤンキー漫画がはじまって、やばい超おもしろい、と思ったところから、ふとこの作品に気づいて読んだんですが・・・。ものすごい刺さってしまいました。
趣味がないのがコンプレックスな僕なんですが、40代から、ラジコンに出会い、ハマり、趣味の世界を広げていくさまがすごい感動してしまったんです。
なんでもない1日を過ごし、夜に公園でラジコンを走らせて「いいなあ・・・」とつぶやくシーンは、なぜか号泣しました。ものすごくいい。
ギャグも冴えてて最高でした。
ワンオペJOKER(同率1位)
というめちゃくちゃな作品がこれです。めちゃくちゃなんですけど、ジョーカーが普通に子育てをしているというのがおもしろポイントなんです。
最初は「うわー、やられた、おもしろい設定を考えるもんだなー!」と思ったんですが、これが毎話最高で・・・。子育てあるあるのようなものが中心なんですが、ジョーカーが主人公なことで、奇妙なズレや違和感があるんです。
敵対する相手なのにきちんと愛情を持って育ててしまっているジョーカーが愛おしくなってきます。
しかし、こんなに愛情を注いだら、将来、バットマンと戦えなくなるのでは・・・と不安になりましたが、そもそもバットマンとジョーカーは相思相愛みたいなもんなので、こういう形でお互い愛してもいいのか、という妙な納得感もあります。
ダーヴィン事変(同率1位)
読んだとき「これはすごい・・・」と言ってしましました。ハリウッド映画を見ているかのような迫力です。
ヒューマンジーという、チンパンジーと人間の間の子が主人公なんですが、人間とは違う知的動物がいることで、人間とはなにか、が相対的に浮かび上がってしまいます。
テロや炎上、差別など、人間社会の問題が、ヒューマンジーのチャーリーが見たときに、どう見えるのか・・・というところが見どころです。
らーめん再遊記(同率1位)
『ラーメン発見伝』『らーめん才遊記』に出てきた、ラーメンハゲこと、芹沢さんが主人公のラーメン漫画です。
前作を読んだ人ならわかると思うんですが、芹沢さんが出てくると、超おもしろくなるじゃないですか。作品屈指の名キャラクターなんですが、その芹沢さんが、フラフラと自由を満喫して遊びながら、ラーメンに関わっていくストーリーなんですが、これが最高です。
サウナに入ったりビールをおいしそうに飲んだり、ビジネスホテルで悠々自適に過ごしたりと、芹沢さんファンにとってはたまらない作品です。
もちろん、前作までの、するどいラーメン業界に関する物語も見どころ!もしかしたらシリーズ最高傑作になるかも?と思っています。
葬送のフリーレン(同率1位)
さすがに入れないわけにはいかない葬送のフリーレンです。改革に成功し、新人を育てる体制を作り上げた新生サンデーが生み出した傑作です。
いわゆる「勇者が魔王を倒したあとの後日譚」なんですが、エルフのフリーレンは何百年も生きるので、見た目も中身もあまり変わらない。しかし、時は過ぎていくわけなので、かつての仲間も老いていき、人間社会も変わっていく。
しっとりとした雰囲気の漫画ですが、たまらなく世界観やキャラが魅力的で、とにかくすごいです。RPG的な中世ファンタジーが好きな人もいいですし、仕事に疲れたビジネスパーソンが読むのにもおすすめできます。
その着せ替え人形は恋をする(同率1位)
多幸感がすごい本作です。
友達が多いギャルの喜多川海夢と、雛人形の頭師を目指している、五条新菜の2人の話なんですが・・・。基本的に、新菜は、小さい頃に「男なのに雛人形を作っていて気持ち悪い」みたいなことを言われたことがトラウマで、高校生になっても友人も作らず、友達が多いギャルの海夢のことは別世界の人間だと思っています。
しかし海夢はアダルトゲームやコスプレが好きで、それを隠していません。で、ひょんなことから、新菜が海夢のコスプレを作っていく・・・という話です。
コスプレの専門的な話もでてきて楽しく読めるんですが、根底にあるのが「好きなものや夢中になれるものは、なんであろうと素晴らしいよね」的な感じのがあって、それがものすごい好きです。そして、新菜も自分自身では、雛人形が好きで技術を磨いていることに対して、他人から拒絶されるのでは、という恐怖があるものの、作中に出てくる誰もそれを否定したりはしません。
とにかく優しい世界です。幸せな気持ちになれます。
進撃の巨人(同率1位)
いや・・・終わってしまいましたね、進撃の巨人。
最終巻が2021年に出たんですが・・・。本当にものすごい作品でした。物語の壮大さ、伏線、あらゆる謎が解けていき、終末に近づいていく感じが本当にすごかったです。伝説的な漫画でした。
個人的には終わり方含めて、最高です。連載で追っていたので、最終巻はある意味では結末まで知ってたので、泣かなかったんですが、おまけ漫画の最後があまりに刺さってそこで駄目でした。
進撃の巨人の謎をといたり、考察サイトを読んだり、友達と話したり、Twitterで盛り上がったりするすべてが楽しかったです、ありがとうございました!
絶対可憐チルドレン(同率1位)
63巻まで長期に渡って連載してた、絶対可憐チルドレンが・・・完結しました。
正直、完結する寂しさが半端じゃなくて、本当にロス状態になりかけたんですが、、素晴らしい最終巻でした。
アマゾンのレビューも89%が★5をつけています。
「こういうのがいいんだよ!」感が全開の最終巻です。大団円だし、もうひとりの主人公といっていい兵部もちゃんといい感じにアレするし、とにかくよかった。
椎名先生は魅力的なキャラを描くのがとにかく半端ないですが・・・。GS美神の最終巻のときも、「え、もうこのキャラたちの話を読めないの?」と寂しすぎて死にそうになるのが大変です。
ポンコツちゃん検証中(同率1位)
もしも、宇宙人がせめてきて「能力者モノの漫画を毎日描いて、おもしろくなかったら地球を破壊する」といわれたときに、誰を地球代表に選ぶのか?と僕が決めることになったら、確実に福地翼先生を選びます。
というわけで、『ポンコツちゃん検証中』も能力者ものです。1年後に地球に隕石が追突するから、それまでに1日1個、能力を与えるから、検証をして、どうすれば隕石が衝突しないかを考えなさい、と神様に言われるというものです。
1話1話、新しい能力がでてきて、それを検証したりしつつ、そのドタバタでラブコメがある、という斬新な設定なんですが・・・。これがとにかくおもしろいです。
福地先生ならではの能力アイデアがあるからこそ成り立ちますね・・・。これも終わったときには寂しくて寂しくてしょうがなかったです。元気がないときによく読んでいました。
終末のワルキューレ(同率1位)
神々が人類を滅ぼそうとするんですが、「神々の代表と人類の代表がタイマンで戦って、人類側が勝てば滅ぼさない」ということになり呂布奉先と、トールが戦ったり、アダムとゼウスが戦ったり、殺人鬼のジャック・ザ・リッパーとヘラクレスが戦ったりする漫画です。
この設定自体がもうたまらなくおもしろいんですが、人類側で出てくる人たちのキャラがすごすぎて、毎回、戦いの時に新キャラがでるのが楽しみです。
考えてみれば「毎回、戦いのたびに基本的に新キャラ同士で戦うことになる」という設定なので、漫画の人気を保つのは相当プレッシャーがあると思うんですが、毎回かなりうまくいっているので、すごいなあと思っています。
偉人バトル系が大好きなので、大好物です。
逃げ上手の若君(同率1位)
『魔人探偵脳噛ネウロ』『暗殺教師』で大人気作家の松井優征先生の最新作です。
今まで、「謎を食べる魔人が探偵をやる」とか「タコみたいな先生が授業をするけど、生徒が暗殺しないと地球が滅ぶ」みたいな、天才的なアイデアで描いてた松井先生が、ジャンプでなんと北条時行を主人公に漫画を描くという・・・。まったく予想ができないスタートでした。
正直、北条時行といわれても「中先代の乱の・・・?」というくらいのイメージしかない人がほとんどだと思うんですが、それをここまでエンタメにして描いているのはすごいです。
正直、知名度が低い歴史ものを題材にすると、ジャンプの中で人気を取るのは大変だろうな・・・と思ったんですが、掲載順がかなり高い事が多く、流石すぎる・・・と思っています。
この作品によって、今後の日本で、北条時行だけでなく、足利高氏とか、後醍醐天皇とかのイメージにものすごい影響を与えてしまうような気がしています。
姫様"拷問"の時間です(同率1位)
魔王軍に捕まった姫様が、秘密を聞き出すために拷問されるという話なんですが、その拷問が「めちゃくちゃおいしそうなものを出されて、食べたくなる」というもの・・・という漫画です。
拷問とタイトルにあるのに、基本的におもしろいギャグと、ハートウォーミングな話しかありません。近い作品をあげろといわれたら、なんとなく『よつばと』を思い浮かべてしまうくらいです。
最初はじまったときに読んだら「うわー、この設定はおもしろいな!」と思いつつも、「ネタのパターンそんなにあるのかな?」と勝手に心配してたんですが・・・。正直、後半にいけばいくほどおもしろいんです。
よくこんなパターン思いつくな、と感心するものもあれば「そもそも拷問とは」となるような展開もあったりします。
ジャンプ+のコメント欄でのツッコミがすごい捗る作品です。しかし、単行本でまとめて読むのおもしろいので、買うといいと思います。
ブルーピリオド(同率1位)
すいません、ブルーピリオドも入れないわけにはいきませんよね・・・。
美大を目指す話〜美大の話になっていくわけですが、最新刊の11巻とかは、腰抜けるかと思うレベルでした。今、自分はすごいものを読んでいる・・・と、ページをめくる手が震える感じというか。
日本の漫画のレベル、すごいところまで到達したな、と思っています。
ペリリュー(同率1位)
太平洋戦争末期のペリリュー島が舞台の漫画です。
まあこの段階で、だいたい想像がつくと思いますが・・・。5万人の兵士が南国の小さい島で殺し合うわけですし、日本兵は水や食料、援軍もないまま、戦い続けるという、狂気としかいいようがない状況なわけです。
悲惨という言葉では言い尽くせない状況ではありますが・・・。絵柄のおかげか、むやみに感情を刺激はしてきません。しかし、その分、どっしりと心に来るものがあります。
最終巻がとにかく素晴らしくて・・・。11巻の表紙の美しさも相まって、もう表紙を見ただけで思い出し泣きしそうです。
多くの日本人に読んでもらいたい名作です。
忘却バッテリー(同率1位)
今一番すごい野球漫画はこれだと思います。おもしろかったり、本格的だったり、熱い野球漫画は多くあるんですが「主人公が記憶喪失」というテーマのはこれくらいしか知りません。
中学時代に、天才的バッテリーがいたけど、そのキャッチャー側が記憶喪失になってしまい、素人同然からはじまる、という設定で、最初は「あれ、これギャグ漫画になるのかな?」と思ったんですが・・・。ものすごい本格的な野球漫画です。
「圧倒的天才と、その天才に出会ってしまったことで、心を折られる凡人」というテーマが根底にあるんですが、この表現がとにかくすごい。キレッキレのギャグがある回と、ものすごいえぐってくるシビアな回の両方があるのがすごいです。
なぜ記憶喪失になったのか、なども含めて、読み始めると止まらないです。連載で追うのが毎回すごく楽しみな作品です。
亜人ちゃんは語りたい(同率1位)
亜人という、いわゆる「吸血鬼」とか「雪女」とかが、普通の人間社会で生きていて、少し個性のある存在として認知されている、という設定の漫画です。
みんなが知っている亜人の性質を、いろいろな解釈をそえて説明していく感じがものすごいおもしろいんです。
最果てのパラディン(同率1位)
小説家になろうでの有名作品を、コミカライズした、転生ものです・・・というと「ああ、ああいう感じね」となる人もいると思うんですが、これは完全な王道ファンタジー漫画です。
特に・・・物語のはじまりの数巻は、ものすごく丁寧に描かれており、なんというか、重厚感がすごいです。
割と早い段階で、僕は号泣していましたね。素晴らしすぎて拍手喝采です。最近読んだ、王道ファンタジーものの中でピカイチかもしれません。
全てがめんどくさいウサギ(同率1位)
全てがめんどくさいと感じるウサギの4コマ漫画です。
Twitterで連載されていて「あー、わかるわかる笑」という感じだと思っていたら、あれやこれやとどんどん展開していって・・・。毎回、ものすごい楽しみにしていました。
以下で無料で読めるので、見てみて気に入ったら、単行本をおすすめします!
転生貴族 鑑定スキルで成り上がる(同率1位)
今の異世界転生もので人気の「鑑定スキル持ち」系の漫画です。アイテムボックスと並ぶ人気チートスキルなんですが・・・。
この作品では、鑑定スキル以外のチートはほとんどありません。なので「鑑定スキルを使って、優秀な人材を見抜いて、協力してもらう」ということしかできないという形になっています。
優秀な人材をいかに引き入れるか、というのはベンチャー経営にも通じるものがあるので、おもしろく読めました。
女の園の星(同率1位)
すいません、これも入れないわけにはいかなくて・・・。超話題作なので、読んだ方も多いと思いますが、僕が読んだときはすでにあまりに評判すぎて、期待値はあがりまくってしまっていたんです。
その結果、読んでみたら、期待をはるかに超えてしまっていて、びっくりしました。めちゃくちゃ笑った。これはすごい。
この漫画と同じ時代に生まれたことが幸せなので、読まないともったいないレベルです。
少女ファイト(同率1位)
少女ファイトも、初期の熱量を保ったまま、いや、それ以上の熱量がこもった漫画で、今年やばかったです。毎話、更新されるごとに読んでは、「すげえ・・・」とTwitterに書いてしまってたくらいです。
今までに読んだ漫画で一番好きなのは?と聞かれたら、3時間くらい迷った上に「G戦場ヘヴンズドア」と答えるくらい、日本橋ヨヲコ先生のファンなんですが、少女ファイトはマジですごいです。
大石という、才能は抜群で、かつやや不安定な主人公によって、周りが幸せに熱狂していってしまう漫画、と思っています。カリスマに当てられて周りの熱量があがり、熱狂していく、とはまた違った感じというか・・・。いや、うまく説明できていないですね、これ。
全員が必死に人生を生きている感じが好きです、はい。
九龍ジェネリックロマンス(同率1位)
これはもう、1巻をまず読んでくれ、と言いたいやつです。
うわーー、雰囲気いい漫画だなー、好き・・・と思って1巻読んでたら、2巻へ続く部分で、一気に物語が動く感じがして、衝撃を受けました。
いろいろな謎がきちんと解けていく感じがしますが、「自分とは何か」というところと、自分を好きになるということが丁寧に描かれている感じがして、単なるミステリーのような調子ではなくて、自分を好きになる、という裏テーマがあるような気がしていて、そこも刺さっています。
そしてタイトル・・・。タイトルがもうすごいんですよね。最高のタイトルだと思います。
図書館の大魔術師(同率1位)
まだ5巻ですが、「すんげえファンタジー漫画を読んでしまった・・・」と思うに違い有りません。こちらも1巻の締めが素晴らしすぎます。
進撃の巨人が終わってしまったあとに何を読めばいいのか?と悩む人にオススメしています。いや、作風とかテーマは全然違うんですが、このくらい壮大でワクワクする漫画っていうのは、なかなかないので。
双亡亭壊すべし(同率1位)
漫画界のレジェンド、藤田和日郎先生の「双亡亭壊すべし」は、2021年に完結しました。
「うしおととら」や「からくりサーカス」を読んでた、という人は多いと思いますが、そこから先、大人になってしまい、あまり最新作読んでいないんだよな・・・という人もいるんじゃないでしょうか。
一つ言えるのは、うしおととらを小学生のときくらいに読んでて、ドハマリした僕からしてみて、この作品は藤田和日郎先生の最高傑作なんじゃないかとすら思っています。
藤田和日郎先生の執念のような作画もすごいです。一つの重要な要素として、この作品では「絵」がテーマにあるんですが、その表現や戦い方もなんというか素晴らしい。
最終巻も絶賛の嵐ですが、期待をはるかに上回る結末でした。ベテラン作家としての巧さと、新人作家のような熱量で描かれていて、なんというか、狂気すら感じる作品でした。
アルスラーン戦記(同率1位)
これも言わずとしれた有名作品ですが・・・。相変わらずトップレベルでおもしろいです。安定感がすごいというか。
どちらかというと、淡々としている感じで物語が進みます。だからといって地味というわけではありません。正直、この漫画のおもしろさ、凄みを表現する力を僕は持たないです。
わかりやすく熱い展開に見せたり、派手な作画によって盛り上げる、ということをするわけではないんですが・・・。なんていったらいいんだろう・・・。
左ききのエレン(同率1位)
大好きな作品のエレンです。クリエイター群像劇ですが、リメイク版は原作版から物語の補完部分が多くあり、原作を好きだった人でも大いに楽しめるようになっています。
作中にでているAK5というブランドの服が最近売られるようになっていて、ニットやコートなどを毎日のように着ています。服のクオリティが、本格的に作り込まれているので、ガチファンとしての満足度も高いです。
化物語(同率1位)
いや・・・。作画えぐくないですか?作画がかっこよすぎて半端じゃないです。
原作の物語シリーズ、大学生のころからものすごいファンで、愛がいきすぎて「西尾維新で検索して1位を取る」みたいな歪んだ布教活動をしてた僕ですが、コミカライズは、そんな原作ファンにとっても、ものすごい良い形にしてもらっていて、嬉しいです。
小説は小説だからこそできるテンポ、掛け合いが魅力的でしたが、それを漫画として表現したときにどうなるんだろう・・・と思っていましたが、「ああ!こうすると、こんなに漫画ぽく、おもしろいくなるんだな!」と感動することがしょっちゅうです。
とにかく、原作のおもしろさ + 漫画力のすごさでぶん殴られる作品でした。
ゴールデンカムイ(同率1位)
超有名作品ですが、(おそらく)ラストに向けての展開が激アツすぎるので入れざるを得ませんでした。
いや、本当にすごい作品です。衰えることがないというか・・・。これだけ評価されて、連載開始時からおもしろいおもしろいと言われてたゴールデンカムイですが、今まで中で2021年が一番だったんじゃないかという勢いです。
大奥(同率1位)
16年間連載されていた「大奥」も2021年で完結しちゃいました。
いや・・・。本当にすごかったです。大奥は、ざっくりいうと「男女が反転した江戸時代の話」なんですが、本当にこうだったのでは?と思わせるほどのリアリティがあります。男女が逆という、設定の段階で大きなフィクションを入れているわけですが、その嘘を信じてしまうがごとくの緻密さです
ものすごい大作なんで、是非とも読んでもらいたいです。こりゃあすごいです。
阿・吽(同率1位)
一言でいうと空海と最澄の話なんですが・・・。もはや漫画という粋を超えたのでは・・・と思う表現でした。
これはもはや芸術だ、というのはあまりに言葉が安っぽくて使いたくありません。仏教の教えや考えを、こんな絵で表現できるのか・・・という衝撃がすごいです。
天才が狂気のように物事を極めすぎて、常人には全く理解できない領域までいっている、という状況の魅せ方も半端じゃない。頭の中どうなっているの・・・?というレベルです。
これはもう技術とか経験とかそういうレベルじゃなくて、本物の天才が描いている漫画だ・・・と思った作品でした。
ヘテロゲニア リンギスティコ ~異種族言語学入門~(同率1位)
魔界でモンスターと交流するための言語学の話・・・という、非常にマニアックなテーマなんですが、これは刺さりまくりました。
そもそも、感覚器官が全然人間と違うモンスターなので、知覚が違うわけですし、知覚が違えばコミュニケーション手法も変わるわけです。鼻が効くモンスターだったら、言葉でコミュニケーションが少なくても匂いで判別できることもあるよね、とか、死や物語に対する考え方も全然違うよね、とか・・・。
ファンタジー漫画を読んでいると、あらゆる種族が人間と同じようにコミュニケーションしていますが、実際はもっとコミュニケーションに苦労するだろうし、種族を超えた相互理解には相当壁があるんだろうな、と思いました。
宇崎ちゃんは遊びたい!(同率1位)
2021年の宇崎ちゃんはやばかったですね・・・。ものすごい最高の進展でした。宇崎ちゃんが単なるウザいだけ、という漫画にならずに、素直なところだと素直だし、常識的なところだと常識的なのが、今っぽいというか、安心して楽しめます。
変な引き伸ばしや、漫画ぽいキャラクターにするために無理やり変なことをする、というのがないのが良いです。
海が走るエンドロール(同率1位)
という、65歳が主人公の珍しい漫画です。
映画を撮るというのがテーマですが、何歳になっても、魂は年をとらない的なものも根底にありそうです。
これはまたものすごい作品がはじまったな、という感じです。まだ1巻しか出ていませんが、おそらくだんだんとすごい話題になっていき、映画化され、ドラマ化される予感しかありません。
というわけで
思ったよりも同率1位の漫画が多くて長くなっちゃいましたが、2021年もいろいろなエンターテイメントに楽しませていただきました。
ちなみに漫画の1位に近いところの同率2位として、「向井くんはすごい!」「一線こせないカテキョと生徒」「来世は他人がいい」「マチネとソワレ」「Dr.STONE」「幼女戦記」「からかい上手の高木さん」「ハンチョウ」「かぐや様は告られたい」「波よ聞いてくれ」「虚構推理」などがあるんですが、さすがに字数が1万文字を超えたので、入り切りませんでした・・・。「もう1位のは全部読んでいるわ」という人は参考にしてみてください。
では!