noteはライターのプラットフォームになるか

noteというものがリリースされたようです。

ベテラン編集者が手がける「note」は個人の発信とコミュニケーション、課金までをワンストップで実現する | TechCrunch Japan

元々は、cakesという、有料の雑誌のようなメディアをやっていた会社が作っているのが、このnoteというサービスです。

noteの狙いを、社長の加藤氏は「個人のクリエーターが気持ちよく活動できる場所、ここでビジネスをして、ごはんを食べられるようにするという場所にしたい」と説明しています。おそらく、noteが狙っていることは、ライターのプラットフォームになり、たくさんの無料、有料のコンテンツをnote上で投稿されるようになり、あらゆる質の高いコンテンツが集まり、そしてビジネスになるということなのではないでしょうか。

個人的には、この分野に対して、それなりに強力なプレイヤーになりうる可能性があるのではないかと思っています。

noteが公開の場所として優れている理由

では、noteがコンテンツを発表する場として優れている理由は何でしょうか?

使い心地、インターフェイス、シンプルさなどは最近流行りのMediumなどを参考にしていることから、かなりモダンな感じです。エディタに若干の癖があったりしますが、使いにくいということはありません。

しかしそれよりも、一番有効だと思った手が、フォロアー機能です。Twitter出現からすっかり一般化したこの機能ですが、一番の強みは、固定ファンをつかめるということです。

noteのいいところは、無料の記事投稿はもちろん、Twitter的なつぶやきや、ちょっとした音声ファイル、動画も投稿できます。たとえば、絵を投稿する人でも、毎日は気軽につぶやきを投稿し、ファンとの交流に使い、絵を公開するときは有料にする、ということもできるわけです。他にも、YouTuber的な人も、YouTubeのチャンネルにファンをつけるだけではなく、note上にひつを集めることによって、さらに再生数を増やしたり、ファン向けに有料記事を提供できたりするわけです。

気軽な投稿でも重い投稿でも、すべて一括にして、ファンを取り込むことができるという点がイケています。

noteが超えるべき壁

となると、超えるべき壁は、「ここにフォロー数を集めれば、自分のビジネスにお得だ」と感じてもらうことです。ここを超えてしまえば、クリエイターがファンを呼び、ファンがクリエイターを呼び、ユーザー数が伸びていくスパイラルに入れます。

この信頼感を醸成するのがなかなか難しいのかもですね。というのも、クリエーターの人たちは、新しいところに入って、ファン構築を0からしていくことに、若干の億劫さを感じるのではないかと思っています。Twitterのフォロアー数が大量にいたらそれでいいや、と思うでしょうし。

また、一番の問題は、noteがどれだけ成功するかわからないという点です。逆説的ではありますが、noteが成功するサービスでなければ、クリエイターは使いづらい。noteが2年後3年後も本気で運用してくれるサービスかどうか、保証がないとすると、一生懸命ファンを構築しても、だんだんと使いづらい古いサービスになっていったり、下手すると1年後には終了していたりするかもしれないからです。

また、もし成功したとしても、仕様変更という問題もあります。Facebookページなども同じように、ファンを集めて、リーチできるということがありましたが、Facebookページは最近の改変で、投稿してもファンにリーチしづらくなりました。

人気ページがアルゴリズム変更でリーチ激減 「あなたは変わってしまった」とFacebookに別れの手紙 - ITmedia エンタープライズ 

こういうことがおきると、せっかく一生懸命ファンを集めても、無駄になってしまうからです。

このあたりの信頼感をどう集めるかが鍵になるでしょう。

といいつつ

Cakesの加藤さんは編集者としてめちゃくちゃ優秀かつ、テクノロジーも理解している、かなり稀有な存在です。Cakesというプラットフォームを育てつつ、noteも育っていくと、日本にいるライターやクリエイターがビジネスをしていく非常に有効な場所になっていくと思っています。

超期待しているので、がんばってもらいたいです。。

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けんすう
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