発信する快楽よりも、受け止める快楽を育てていこう
こんにちは!
最近聞いたPodcastで、「a Scope 〜資本主義の未来編」があるんですが、その番組の中の、宇野さんの回がとてもおもしろかったのでご紹介です。
ざっくりいうと
僕の理解をざっくりまとめます。ちなみにPodcastはこれだけじゃなくて続きもあるので、膨大な量の情報量があるんですが、主題となるようなところをちょっと抜き出しました。僕の解釈で書き直しているのでニュアンス違うところがあるかもしれませんが、よければ是非ともPodcastを聞いてみてください。
宇野さんは、
今の情報発信と民主主義の相性が悪い
というのをおっしゃっています。
ということに対して、宇野さんは解決法(宇野さんは、解決ではなくて、時間を稼ぐという言い方をしています)として3つあるといっています。
立憲主義に回帰する
新しいタイプのポピュリズムに歯止めがかからないので、防波堤として、立憲主義に回帰するといいのではないか。
国の根本的なところに容易に触れられないようにする。(ただし、日本では9条問題があるので、簡単に立憲主義を擁護するのはいいたくないが・・・)。
選挙の決定力を相対的に下げる
選挙は民主主義の一回路に過ぎない。クラウドローを本格的に導入するなどがありそう。
※クラウドローとは、インターネットなどテクノロジーを使って法律や政策づくりにクラウド、つまり「民衆の力」を取り込み、生かす考え方。
たとえば、シェアリンクエコノミーの規制はどうするか?みたいな、専門的な知識が必要なものは、民間主導でクラウドローでやって、国会で審議するなど。
多くの人は仕事をすることで社会に関わっている。一方で、選挙は、お祭りりに近い一過性のものではないか。
これはインターネット時代のポピュリズムと相性がよく、テレビとは違う快楽ができている。つまり、対立構造を作ってツイートをして、RTやいいねを稼ぐ快楽のほうが、選挙で一票を投じるよりも重要なものになってしまったりする。
多くの人は、選挙ではなくて、日常的に仕事をすることで政治とつながっているのではないか。選挙の盛り上がりではなくて、あくまで平熱のつながりかたを目指すのがよさそう。
たとえば、民泊の仕事をしている人が、規制について、ウーバーとかドローンの規制について、関わっていくなど。こうすると、日常と政治がつながりやすくなる。
選挙があるから民主主義なのではなくて「ボトムアップの意思決定」こそが民主主義なので、選挙にだけ重きが置かれないほうがいい。
メディア的な介入をしたほうがいい
メディアは受け止めるもの。プラットフォームは発信するもの。
SNSなどのプラットフォームを使うユーザーが増えたことで、発信する人が増えた。発信する快楽が、情報を受け止める快楽よりも強くなっている。
しかし、ほとんどの人にとって、情報を調べて、精査して、きちんとまとめて発信するというのはやらない。食べるのは好きだけど、料理をするのは嫌い、という人もたくさんいる。つまり、ほとんどの人間は発信する快楽は得たいけど、面倒なことはしたくないのではないか。
となると、タイムラインを見ながら反応が多くありそうな投稿をして、いいねを稼いで承認欲求を稼ぐ、という方向にいきやすい。これが、情報発信と民主主義との相性が悪い意味で良すぎる理由。
これを防ぐためには、受け止める快楽、つまり見る快楽、読む快楽、聞く快楽などをパワーアップするといいのではないか?
僕の考え
というのが、ざっくりとしたPodcastの後半10分くらいのまとめです。これを軸にどんどん話が広がっていくので、是非とも聞いてみてください。
で、、個人的はめっちゃ賛成、というか「わかりやすく言語化できててすげえ!」と思った次第です。
今、発信する快楽が強すぎるんですね。僕みたいに、月に1000件くらいのX(Twitter)への投稿と、毎日の記事投稿くらいしかしていない人はまだしも、ずっとSNSに張り付いて投稿し続けている人は、ちょっとぎくっとするのではないでしょうか。
そして、そこにはあまり努力がいりません。空気を読んで書いているだけで、いいねがもらえたり、RTされたりするわけなので。勉強をしたりするよりも「この政権のこの行動はないな・・・。知性が足りなすぎる。よく考えればわかるだろ」みたいな、さもわかっているかのようなことを書くだけで称賛されてしまったりするわけなので。
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