これからの所有の感覚はどうなるか?

はじめに

アル開発室では、割とゆるい、まだふわふわしている考え程度のものも投稿しているので、今日はそんな感じのものです!

というわけで、このnote版では「あ、こんなゆるい記事もあるんだな」というのをお見せするために無料で公開します。

所有の感覚とは?

これから所有の感覚はどうなるんだろうなーと考えていました。

今日、こういう記事を読んだのですが、要は「インターネットにつながる、スマホとかって3年とかで買い替えちゃうよね。ネットにつながるものってだいたい寿命がそうなるのかも」みたいな話です。

僕も、6年前にかった、スマートテレビ(Androidが内蔵されているやつ)は、最近買い替えました。動作がおそすぎて、フリーズしすぎるので・・・。昔ってこんなに早くテレビ買い変えなかった記憶があるんですよね。

たぶん、内蔵されているAndroidのバージョンが低すぎるのと、それをいちいちアップデートして、テレビにあわせていくコストが高すぎるので、メーカーも対応してくれないんですよね。

で、そうなってくると、むしろ「月に5000円払って、テレビを提供してもらって、古くなったら入れ替える」みたいな仕組みのほうがいいよね、ということになりそうです。最近話題の「サブスクリプション」ってやつです。

2年縛り、みたいな形にして、壊れたら新しいのにしてもらえる、みたいな。そうするほうが、古いデバイスのサポートコストが低くなります。メーカーにとってもお得です。

というので、ガンガンと所有するものが減っていくんじゃないかなと思っています。

もっというと、具体的には「機能という価値は、サブスクリプションになっていき、機能以外の価値は、単品で売られる(=所有する)」というふうになるのではないかと予測しています。

機械式時計などについて

突然話は変わるんですが、小さい頃から「ぎっしりと詰まった機械」みたいなものにときめきを感じるタイプで、子供の頃、一生懸命、箱にネジとかを詰め込んで、そういうのを作ったりしていました。

なので、機械式時計みたいなのにときめくタイプ(男性に多い!)なのです。

で、社会人になってから何本か買ったりしているのですが・・・。正直、そのときめき以外には、これに価値はあまりありません。

当たり前ですが、機能としては、圧倒的にApple Watchが良いわけです。心拍数も図れる、アラームになる、音がでる、などです。

これと近いものを機械でやろうとすると、すごい値段になります。

機械式時計で、たとえばzozoの前澤元社長が持っている、パテックフィリップの「グランド・コンプリケーション3970」は「永久カレンダークロノグラフ」という、超絶すごい機能を持っているので、1000万円くらいの値段がつくらしいです。

これに「アラーム音がなる」「ストップウォッチ機能をつける」とかをつけるとたぶん3000万円くらいになります。車が10台くらい買える・・・。

というので、その機能にお金を払う人ってほとんどいないですよね・・・。「すごい機能をめちゃくちゃがんばって半年に1本とかしか作れないものを作る」みたいなところが価値なわけです。

ただ、こういうものが、とにかく欲しがる人が多くて、上記のパテック・フィリップさんだと人気のモデルは5年待ちとかになってたり、新品価格は定価の3倍の値段とかついているらしいです。

Apple Watchはむしろ1〜3年で買い換えるものなので、定額になる可能性があると思っています。「心拍数などの健康データがAppleに保存され続ける」とかのほうが価値だったりすると思うので、どんどんサービス化していくと思います。

機能はサブスクに、機能以外は時間を価値に

Apple Watchは正直素晴らしい時計で、ジョナサン・アイブとマーク・ニューソンという世界トップクラスの天才デザイナーが作った完璧なデザインと、AppleによるiPhoneとの完璧な調和、多機能さで、ものすごい出来です。(マーク・ニューソンが関わったと公式ではないと思いますが、たぶんその可能性が高いと言われています)。

ちなみに英語ですが、この記事がすごいよいです。

マーク・ニューソンさんが作った「マナティ」という時計はApple Watchに似てるよね、と言われていますが、今みても、素晴らしいデザインです。

画像1

引用:http://www.timetunnel-jp.com/ikepod_MNO4_used2.html

というので、Apple Watchは機能以外を求めた時にも最高の時計なので、ここまで売れるのは理解できます。

しかし、やはり寿命が3年とかなので、多くのお客さんは「機能と、体験、サービスを買っている」という感じです。iPhoneは素晴らしいですが、初代iPhoneを未だに使っている人はいないように、所有することには意味がなく、サービスを使っていることが価値なのです。

一方で機械式時計はサービスを売っていません。物語や歴史など、所有そのものに価値がでるようなものを売っています。

ちなみに先程話にでたパティックフィリップさんは、所有からさらに先をいっていて、「あなたはパテック フィリップを真に所有することはできない。なぜなら次世代に渡すまで預かっているにすぎないのだから」みたいなことをいっています。所有を否定することで、逆に「次の世代まで引き継げるほどのものだ」といっているわけです。カッコイイ。世界観としてはそういう感じです。

またなんかの時計の広告で「ごめんなさい、当社の時計は何年使えるかわかりません。まだ150年しかたっていないので・・・」みたいなのがあって、うまいなーと思ったことがあります。

時計の価値だけじゃなくて、「社会人になった記念で買った時計を20年もつけている」みたいな自分の物語にも価値が出たりします。これがApple Watchだったら「バッテリーももたないし、OSもアップデートされずに使えなくなる」とかなので、無理なわけですが、メンテナスしていけば機械式時計なら20年つけるのは全然できちゃうわけです。

時計は、時間を味方にすることで、所有する喜びを高めているということかもしれません。

というので、、製品、プロダクトをつくるときには「サービスを売っているのか、所有そのものに価値があるのか」を考えるといいのかなーと思っています。そして、所有することに価値を出すには、「時間」を味方にしたりすることが大事なんじゃないかと思いました。

漫画でいうと、読むだけだったらサービスなんですけど、所有の喜びもあるはずで・・・。そう考えると、所有の喜びがある物体としての漫画本ってどういうのがあるだろう、とか考えています。

たとえば、限定品で、表紙がふわふわ、みたいなものをコルクさんという漫画エージェントの会社さんが作っていて、こういうのは面白いなーと思っています。

今日はここまで!

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(※2022年9月時点追記 『アル開発室』は代表けんすうが、やっている事業の裏側やリリース背景、PR戦略などの考えや知見を、ほぼ毎日、投稿しています。いつ入っても過去の記事はすべて読めます。)

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