実名よりも匿名性のほうがまともな議論ができる説
こんにちは!今日は「実名制や、アイデンティティが一貫しているコミュニティのほうが、議論がまともになる、と昔言われてたけど、実はやっぱり匿名性のほうがよいのでは?」ということを書きたいと思います!
2000年くらいの古代インターネットでは、「2ちゃんねる」という匿名掲示板がありました。ログインはおろか、名前欄に名前を入れずに投稿できるサービスです。
各「掲示板」と呼ばれる、ジャンルごとのフォーラムがあり、その中にさらに話題ごとの「スレッド」と呼ばれるものがあり、その中で好きに投稿できるのです。
2ちゃんねるは、様々なネット文化やコンテンツを作った功績がある一方で、「便所の落書き」などと言われたり、誹謗中傷が問題になったりと、様々な社会問題を引き起こしました。
昔からインターネットをよく使っている人たちにとっては、匿名のコミュニティというとこの2ちゃんねるを思い出す人が多く、それにより「匿名は、投稿者の身元がわからない分、荒れるし、ひどい投稿ばかりになる」と思っている人が多くいます。
しかし・・・。そうでもないんじゃないかなというのは僕がずっと思っていることです。
先日も紹介した「ソーシャルメディア・プリズム」という本では、むしろ匿名性のほうがまともな議論ができるのでは?みたいなことが書いてあったので、その紹介をします。
人がソーシャルメディアを使う理由
本書において、人がソーシャルメディアを熱心に使う理由として、
と書かれています。つまり
ソーシャルメディア上で、様々なバージョンの自分を出す
他人の反応を伺う
スピーディーかつ効率的にアイデンティティを手直しする
というのができるわけです。
しかし、ソーシャルメディア上では、過激な意見のほうが目立ち、過激な意見を言う人同士でつながり、お互いにいいねをしたりコメントをしたりすることで、どんどんと過激化していきます。一方で、穏健な人たちは、オンライン上で揉めたくない、罵り合ったりはしたくない、というので発言を控えます。
その結果、「他人に評価されるアイデンティティを確立するための行動をソーシャルメディア上ですると過激になる」ということが起こります。
なので、Twitterとかで、政治的議論などを効率的にするというのは非常に難しくて・・・。Aという意見をいったら、それに反対している過激な人が、過激なコメントとかをしてきたり、そのコメントにさらに過激に返す、Aに賛成な人とかが出てきたりしてしまうんです。
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