けんすう
「ジャンプ+」のすごさを改めて知ったよ、という話(と、アプリ開発コンテストの話)
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「ジャンプ+」のすごさを改めて知ったよ、という話(と、アプリ開発コンテストの話)

けんすう

こんにちは!

昨日、ジャンプのミライというイベントのモデレーターをやってきたのです。3回やるうちの、1回目ですね。

このイベントは何かというと「ジャンプアプリ開発コンテスト2022」というものが開催されるので、それについてお伝えするトークセッションです。

じゃあ、ジャンプアプリ開発コンテスト2022とは何かというと・・・。少年ジャンプ+が、マンガ創出につながる新しいアプリやWebサービス開発企画を募集するというものです。

「ジャンプアプリ開発コンテスト2022」では、マンガ創出に繋がる新しいアプリ・WEBサービス開発企画を少年ジャンプ+編集部が募集します。

受賞企画には、開発資金を最大5000万円提供します。

ファンコミュニティ、データ分析、海外ローカライズ、新しいマンガ表現など「少年ジャンプ+」が更なる進化を遂げるための企画であればどんな内容でも構いません。

ジャンプアプリ開発コンテスト

で、当然「このイベント面白いなー」と思ったので、モデレーターのお仕事を受けたのですが、イベントをやってみて「ジャンプ+めちゃくちゃすごいし、面白いな」と思ったので、それについて書いてみます。

ジャンプ+はすごいよ、という話

ジャンプ+といえば、マンガ好きの方ならご存知だと思いますが、ジャンプを超えるために生み出された、マンガアプリです。

ジャンプの作品が読めるよ、だけじゃなくて、ここで新人作家を発掘したり育てたり、広めたりするという、マンガが作られていくエコシステムを作ろうとしているんですね。なので、ジャンプと冠はついているんですが、マンガを生み出す場所を0から作ろう、という発想に近いです。

これは個人的にはめちゃくちゃ正しいと思っていて・・・。新しいデバイスや技術が出た時に、そのデバイスならではの体験を届ける必要があるからです。

既存のプレステのソフトをスマホに移行するよりも、パズドラやモンストのような、スマホネイティブで作られたゲームのほうが、スマホ市場ではヒットするのと同じような感じです。

その意味では、ジャンプ+は「アプリネイティブのマンガ創出の場をつくり、読者に読んでもらう」という発想なので、強いです。

大きな会社では、「既存のアセットをいかに活かすか」が重要視されたり、既存との兼ね合いやお互いに食い合わないように棲み分けたりすることが多くあるんですが、そういう都合にとらわれていないのがいいな、と思いました。

そして、トークセッションではジャンプ+のいろいろな数字が公開されていました。たとえば、ジャンプ+の今のDAUは185万、Webを含めると220万らしいです。MAUは550万、Webを含めると1050万MAUと大台に。

ちなみにアプリのダウンロード数は2100万らしいです。すごい。

今の連載作品は、70作品あり、累計では341作品あるんだとか。コミックスの部数も、前期と比べて2倍になっているらしいです。

ジャンプ+はすごいわけです。

重要な要素も抑えている

この、ジャンプ+のすごさは「作品を新しく創出して、ヒットを出している」というマンガアプリとしての凄さなのですが・・・。他の重要なポイントも抑えつつあります。

それは「マンガの投稿」と「グローバル」です。

マンガの投稿プラットフォームとして「ジャンプルーキー!」というものをジャンプ+さんはやっているんですが、これがすでに勝ちパターンになりつつあります。

古くからやっているメディアブランドが負ける瞬間というのは、新しい技術によってディスラプト(破壊)されるときです。

たとえば、グルメ雑誌やミシュラン、みたいなものは「ユーザーが評価をする」という食べログに圧されている、といったように、編集部がやってたことをユーザー投稿に切り替えるだけで、大きなインパクトを与える、というのは、多く起こった現象です。

なので、マンガ投稿に関しても「インターネット企業が投稿サイトを作って、ジャンプが弱くなる」という道はあったと思うんですが・・・。ジャンプルーキー!はうまくワークしています。

具体的には、毎月の投稿料は、作品数でいうと500〜1000、話数でいうと、3000〜4000投稿されているんだとか。ちなみにこれは、すべてを編集部が目を透しているらしいです。

そこからデビューしていく人たちもたくさんいて・・・。たとえば、大ヒットした「タコピーの原罪」のタイザン5先生もジャンプルーキー!出身なんです。

この作品です。個人的にはかなり好きな作品なので、未読の方はぜひ。

ジャンプルーキー!がうまくいっている理由としては「広告費100%投稿者に還元」や「ジャンプ+インディーズ連載」などあげられます。

特に、「ジャンプ+インディーズ連載」なは、連載争奪ランキングという閲覧数で決める毎月行われるランキングで一位になると、ジャンプ+での連載権をもらえる連載枠のことで、、「編集部のネームチェックを経ずに連載できる」、「閲覧数に応じて原稿料+αが変わり、最大1ページ2万円をもらえる」などの特徴があります。

この「マンガ投稿のプラットフォーム」を抑えているのがジャンプ+の強みの一つです。新人作家との接点になり、作品も生まれていく場になるからです。

また、グローバル展開も抑えています。「MANGA Plus by SHUEISHA」という、海外向けのサービスを展開していますが、

  • 日本と同時に最新話を更新

  • 多言語(現在7言語)

  • 全世界対象(日本中国韓国を除く)

  • ジャンプ+編集部が直接運営

などの特徴があります。

すでにMAUでいうと600万に到達しており、SPY x FAMILYなどは単行本が出る前から話題になり、怪獣8号などはフランスで初版25万部出たんだとか。

日本のマンガが海外に出ていくときは、たいていが「アニメ化したあとに盛り上がる」だったのが、今では、1巻だったり、単行本が出る前から盛り上がるようになっているわけです。

ONE PIECEは世界で4億部売れていますが、9000万部は海外らしいです。そして、最近になって、伸び率が上がってきていると。

「紙と電子の割合が半々になった」と同じように、そのうち「日本と海外の比率が同じになった」というニュースが出る日も近いかもしれません。

というのでジャンプ+という「デジタルでのマンガ媒体」をきっちりと大成功させつつ、「マンガ投稿プラットフォーム」と「グローバル展開」という、とても重要なポイントもすでに抑えている、というのがジャンプ+なわけです。

じゃあアプリ開発コンテストでは何をするといいか

というので、強烈に強いジャンプ+さんなんですが、いろいろ新しい取り組みもしたい、弱いところを一緒に補いたい、というのがあり、コンテストを開いているわけです。

「マンガテック2020」というスタートアップアクセラレータープログラムがあったんですが、そこで受賞したマンガの世界に語学留学 『Langaku』、が最近リリースされたんですが、かなり好調そうです。

僕もTwitterで書いたら、大バズリしました。マンガを読みながら英語を学べるというものです。

Langakuを作っている方と話したことがあるんですが「集英社さんのスピード感がすごいし、めちゃくちゃ協力してくれる」といっていました。たしかに、ONE PIECEや鬼滅の刃などの作品も許諾もされているわけなので、スタートアップとしては、とんでもない破格のアライアンスです。

というので、こういうことができるので、マンガが好きなスタートアップとか、開発会社の人にはおもしろいチャンスじゃないかなーと思ったので、ぜひご応募してみるといいんじゃないでしょうか。

僕も話しているうちに「こんなことできるかも!」とやりたくなってきたので、マジで応募するかもしれません、、、

応募はこちらから。

あ、あとイベントの第2回、第3回もやるので、よければこちらもチェックしてみてください。これを見てから応募でいいと思います。

第2回 ジャンプの挑戦:7月27日(水)18:30~
第3回 ジャンプのミライ:8月24日(水)18:30~

詳細はこちらから

以下、有料部分では「こんなサービスをやるといいかも」みたいなものを載せておきます。アル開発室のメンバー限定です。

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インターネットでコミュニティサービスとかをよく作っています。今は「アル」というマンガサービスを作っています。