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自分をストーリー化する物語思考-なぜかWeb3から始まるけんすうx箕輪対談(中編)

けんすう

2022年6月15日開催に開催された「プロセスエコノミースクール第二期 4.5講目」での対談を記事化したものの中編です。前編をご覧になっていない方は以下からお読みください。

引き続き、編集者の箕輪厚介さんとの対談をお送りします。

プロセスエコノミーを活用したマネタイズの成功例

けんすう:「プロセスエコノミーを活用してのマネタイズ(について教えてください)」という質問がきています。

前編で出てきた河さんという方はけっこう成功しています。「Very Long Animals」というNFTがあるので、それが売買されることで、収入が入っているんですよね。

箕輪:売買の手数料が入っているということですか?

けんすう:そうですね。彼が書いたドット絵を売る時に、まずお金が入るのもありますし、昨日は僕の持っていた「ベリロン」が4ETHで売れたんですね。

箕輪:4イーサというと?

けんすう:今だと、60万円から80万円くらいだと思います。僕が1ETHで買ったのが4ETHで売れていて。「すごく高くなったな」と感じたんですが、この収益は僕だけではなく、何パーセントかが、創作者の河さんにも入ります。

箕輪:NFTが動けば動くほど、無限に(お金が)入るということですよね。

けんすう:そうですね。二次流通してもクリエイターにお金が入る仕組みがNFTだと可能です。

箕輪:え〜、いいなぁ。俺も長い絵を書けばいいんですかね?

けんすう:そう......ですね(笑)。

箕輪:(笑)。

けんすう:でもこんな感じで「俺も長いの書けばいいんですね」って人たちがたくさんいて、二次創作をしているんですよ。

箕輪:あー、なるほどね。

けんすう:「Very Verry Long Animals」とか「Very Fat Animals」とか「Verry Long 〇〇」とか。

それを全部許可しているので、コミュニティが大きくなっていって......。みたいなのが好循環で回っていて。ベリロンは、ベリロンが大きくムーブメントになっていることを体感できるので、Web3、NFT界隈とプロセスエコノミーの活用として、非常に良い例かなぁと思います。

プロセスエコノミーの失敗例

箕輪:「プロセスエコノミーを発動させようとして失敗(した事例はありますか?)」という質問もきています。

失敗事例でわかりやすいのって、ありますか? 一般論として、けっこうあるような気がするんだよなぁ。最初にプロセスエコノミーから入ろうとしすぎると、「いいよお前」ってなるかたちはありますよね。

けんすう:「CAMPFIRE」を見ると、たくさんあるんですけど......。

箕輪:確かに(笑)。

けんすう:自分の生い立ちとか、自分の原体験を一方的に話して失敗しているケース、めちゃくちゃありますね。

箕輪:それ、めちゃめちゃあって。けんすうさん、まとめるのがうまいので言語化してほしいんですけど......。

本の中にも「それって大切だよ」というのが書いてあったり、尾原さんが最初にフォーマットを作った、このプロセスエコノミースクールにも、「自分のストーリーを最初に60秒で話そう」みたいなワークがあるんですよ。

大切なんだけど、一方で押し売りになる場合も当然あるじゃないですか。自分の原体験的なことって、どういう使い方がいいんですかね? 

けんすう:難しいですね。「どれだけ聞いてもらおうとするか?」というところがけっこう大事です。

1つ、成功例があります。「ガーナで唐揚げレストランをオープンしたい」という人がいて。目標金額100万円で、600万円集まっているんですよ。

箕輪:少なっ! 100万円で、ガーナで唐揚げ屋やれるの? 飛行機代で終わっちゃいそうだけど(笑)。

けんすう:(笑)。この人、ちゃんと原体験を話しているんですけど……。1つあるのが、みんな「自分は特殊な原体験を持っている」って言うけど、聞いている側からしてみると、めちゃくちゃよく聞く話だったりする。

箕輪:わかる~。

けんすう:「すごい家が貧乏で」みたいなのだと貧乏勝負になっちゃうのですよね。「1日1食しか食べれなかった」という貧乏でも、「いや、俺はマジで家がなかった。草食べてた」みたいな人が出てきた時に、刺激の強さで負けちゃう。

箕輪:わかる。「海外で危険な目に遭った勝負」とかもありますよね。

けんすう:そうですね。「海外で危険な目に遭った勝負」は、めちゃくちゃ聞くんですけど、もっとすごいのを知ってたら途端に冷めちゃう(笑)。「崖からバスが落ちた」みたいな話を聞いたら、それが基準になるので。

箕輪:そうなんだよな。「原体験はいいんだが、過激性で勝負すると勝ち負けになっちゃうよ」ってこと?

けんすう:そうですね。この「ガーナで唐揚げレストラン」というのは、軸がよくわからないんですよね(笑)。

箕輪:よくわからないけど、話のネタになるからお金を出したいですよね。

けんすう:そうなんですよ。

箕輪:わかる、わかる。

けんすう:彼はぜんぜん知らない人なんですけど、DMが来て、「けんすうさんのSNSやインタビューに影響を受けて、今の自分が形づくられています」って書いてあったんです(笑)。

箕輪:言ってたね。なんでけんすうに影響受けて、ガーナで唐揚げ屋やるんだ(笑)。

けんすう:僕、めちゃくちゃ笑っちゃって。「僕に影響受けて......え? ガーナで唐揚げレストランやる?」と思った時に、絶対嘘じゃない!?ってなったので、うっかり10万円応援しちゃったんですよ。

箕輪:わかるわ。「ネタのほうが愛せる」ってことなんですかね。ピュアさ?

けんすう:そうですね。たぶんネタとしてやっていないし、本気でやっているだろうと。「ガーナで唐揚げレストラン」はよくわからなくておもしろいし、絶対嘘だけど、100パーセント嘘でも「金を出しそうな人に、ちゃんと1件1件丁寧にDMしてる」ってところがおもしろいなと思って。

「意味がある」より「意味がない」の時代へ

箕輪:ちょっと(話が)ズレるかもしれないんですけど、まだ言語化できていないけど、僕の中で感覚としてあるのが......。

「役に立つ」より「意味がある」のほうが大事だという、ストーリー重視になったじゃないですか。

でも、プロセスエコノミー的なものが溢れすぎて、「意味がある」より「意味がない」の時代になった気がしていて。

意味がなかった時代、「意味」にみんな魅了されたんだけど、みんなが意味を語りすぎて......。意味がないのは単なる「衝動」だったり、言語化できないその人の「狂い」だったり、まったくわけのわからない「モノ」だったり。「文脈はわかりにくいけど、熱いほうがいいような感じになっている」という、感覚的なものがあるんですよね。

けんすう:それは、めちゃくちゃ正しくて。NFTでいうと、「ゴブリンタウン」というのが最近流行ったんですけど……。

NFTって、最初は単なる「絵」みたいなものだと言っていて。だんだん「意味が必要だよね」と言って、ストーリーやユーティリティという、「実用性」みたいなものが重視されるようになったんです。

でもそのあとに、ゴブリンタウンという、「ロードマップ無し・Discord無し・ユーティリティも無し」みたいなものが出てきたんですよ。これ、1週間で13,000ETH、当時の価値でいうとたしか約30億円くらい?売れたんですよね。

さっきの「Very Long Animals」の、「動物が長いです」っていうのも、まったく意味がないんですよ。でも、「意味のなさ」がウケていて。それは、すごくあると思いますね。

箕輪:「意味がない」がウケるのって、現象としては何なんですかね?

けんすう:1つは、中身がないのに意味を語る、アウトプットだけ頑張っている例を見すぎているような気がしていて。

箕輪:ホント、わかります。

けんすう:プロセスエコノミーのプロセス部分だけを話して、アウトプットがないケースがけっこう増えちゃったのがあると思うんですね。

箕輪:ホントにそう。(本に)書かなかったんだけど、「ポエムの時代の終わり」も同時に感じています。

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