見出し画像

尾原、深津、けんすう対談「GPT生成AI、その先の未来」(前編)

こんにちは!

今日は、IT評論家の尾原和啓さんと、GUILDの深津貴之さんと対談した、「GPT生成AI、その先の未来」の書き起こしを紹介します!

進化した『スト6』のバトルシステム

尾原和啓氏(以下、尾原):みなさんこんばんは。未来予測超会議のお時間でございます。なんと、半年ぶりですね。

というわけで、未来を考えることが大好きな3人が、ただただ未来に関して話していくということで、第3弾のトピックは「『スト6(ストリートファイター6)』が未来だ」という話ですね、深津さん。

深津貴之氏(以下、深津):『スト6』いいですよ、という話をしていましたね。

尾原:新しいルールが入っているのに、めちゃくちゃいいバランスでゲームが作り込まれてますよね。

深津:今までの格闘ゲームのあらゆる課題を、『スト5』をしていた5年くらいの間に取り組んで全部解決したかたちですね。

けんすう氏(以下、けんすう):へーー。

尾原:一言で言うと、「待ちガイル(屈んだ状態で相手を待つ戦法)」をバランス悪くすることによって、積極的に攻め続けるというね。

深津:そうです。システム上、待ちすぎてもダメ、攻めすぎてもダメというかたちになりました。

けんすう:じゃあ、「ガイルが待ち続ける」みたいな戦法はもう使えないということですか?

深津:使えないですね。

尾原:一方で、攻める時のゲームシステムが新しく入っているし、待ち型のキャラにも攻め続けるための技の補正がしてあるし、これはすごいんですよ。

深津:「スタミナ」みたいなシステムがついたおかげで、攻めたほうが有利だけど、攻めすぎると体力を使い切って動けなくなるし、待ち側も、待ちすぎるとスタミナゲージが削られていきます。

けんすう:おもしろい。

でも、我々はもう歳で反射神経が落ちているので、格闘ゲームはつらくないですか?

尾原:(笑)。

深津:つらいですよ。

尾原:今回、UX的にもいくつかのチャレンジをしています。

1つは、レバー操作をしなくても、ボタン操作で必殺技が出せるようになったことです。今までは初心者向けのモードでしかできませんでしたが、熟練者でもボタン一発で必殺技が使えます。

深津:「必殺技ボタン」というのがつきました。

けんすう:へぇ~、なるほど。

尾原:もう1つが、攻め続けても待ち続けてもスタミナが切れるから、対戦アクションでよくある「必殺コンボを覚えて1回当てちゃえば終わり」というものじゃなくなっているんです。そこらへんのバランスが非常にいいなという話なんですよね。

けんすう:・・・・・・今、聞いている人たちは、「いつまでこの話をするんだろう?」と思っている可能性がありますね。

尾原:確かに(笑)。けんすうがバランスを取ってくれた。

けんすう:(笑)。

尾原:この話で何が言いたかったかというと、今日どこかで話したいテーマが、「GPTになって、プログラムがアルゴリズムとデータ構造を作るところだという本質に向き合うようになった」ということです。

また、これまでの生成AIは、1人がAIに答えを聞くモードでした。でも、AI同士がモジュール間連携すると、こっちもアルゴリズムで考えるし、向こうもアルゴリズムで考えるようになる。だから、「アルゴリズムで動くことを前提にダイナミクスを考えるのが、本来的なエコシステムになっていくはずだ」という仮説があります。

じゃらんのAI検索

尾原:話を未来に飛ばしすぎたので、「けんすうさんが最近関心を持っている超未来ネタは何ですか?」という話に戻しましょうか。

けんすう:未来ネタというわけではないんですけど、じゃらんが「AIチャットでご提案」というのを提供しています。

AIチャットでご提案 - じゃらんnet

尾原:へぇ~、そうなんだ。

深津:よくできていますよね。

けんすう:そうなんですよ。じゃらんのデータベースが、ユーザーの質問を検索しやすいかたちにGPTで処理して、検索結果を出しています。

尾原:はいはいはい。

けんすう:すごくシンプルなんですけど、「そうだよな」と思いましたね。

ここから先は

8,050字 / 1画像
けんすうの視点でわかりやすくまとめた記事が毎月20本ぐらい読めます。ビジネス書1冊ぐらいの金額で様々な話題をキャッチアップできて便利です!

アル開発室

¥980 / 月

【全記事読み放題】クリエイターエコノミーの事業に挑戦しているアル社の裏側を知れるマガジンです。代表けんすうが、やっている事業の裏側やリリー…

サポートされたお金はすべて、クリエイター支援のための会社運営に使われます!