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[物語思考] なりたい状態を作るときの頭の枷の外し方

こんにちは!けんすうです。いつもがんばっています!

今日は、僕の著書である「物語思考」について質問が来たので、それについて答えます!

本を読んでいてしっくり理解できない点があり、ご質問です。

敢えてお金に限定しますが、欲しい年収について、「実現性」と「願望」を切り分けて頭の枷を外す、とした場合。1兆円は望めないというのは、そのふたつの軸を混同してしまっている状態と思います。

しかし現実的にイメージできるか?という「枷」は外しつつ、「実現性」を考慮するのは高度なスキルではないかな、と。

自分自身の能力値で、どこまでが現実的な金額かわからないと思うのです。自分や周囲の年収レンジより上の世界で、どの手法が確度が高いか想像するのも難しいかなと。

もう1つ、この本の意図は、枷を外せば理想通りの年収が手に入る、というものではないですよね。夢が叶わなかったとしても、夢を描き、そのプロセスを歩むことを幸せと感じられる、という。夢を描いたのに叶わないのではないか、という恐怖心が、みなさんの枷になっているように思うのですが、どんな風に捉えたら良いのでしょうか。

ご質問ありがとうございます!

ちなみにこれは、「物語思考」の読者オープンチャットで寄せられたものです。今の時代、インターネットを通じて、著者に直接質問とかをできたりするのはいい時代だな、と思っています。

本を読んだだけで全部わかる、という人はいないので・・・。よければ参加してください。

オープンチャット「『物語思考』読者グループ」
https://line.me/ti/g2/mS10R0SjQp8w1VeFNMhbDt9xbT4xdss8-fVAFg?utm_source=invitation&utm_medium=link_copy&utm_campaign=default

答え

というわけで、お答えします。

しかし現実的にイメージできるか?という「枷」は外しつつ、「実現性」を考慮するのは高度なスキルではないかな、と。

本の中では、「頭の中の枷をはずして、なりたい状態を考えつつ、それの具体性や解像度をあげていく」みたいなことをいっているんですが、おっしゃるとおり、これはめちゃくちゃ難しいです!

たとえば「頭の枷をはずして、限界とかを考えずに、制限なしに自分が一番なりたい姿を想像してください。」といっても「年収が今300万円だから、600万円に・・・」という感じで、めちゃくちゃ限界を作ってしまったり、逆に「1兆円欲しいです」と、とりあえず大きな数字を言ってしまったりしがちです。

※お金の事例が多いですが、個人的にはお金じゃなくていいと思います。お金は数字で話せるので、例で使いやすいというだけです。

1兆円は、ある意味ではヤケクソにすぎないので、ほとんど何もいっていないのに過ぎないんですが・・・。ここで混乱しがちなんですね。要は「枷を外せと言われたり、外してみたらそれは実現可能性がないからダメだと言われたり、よくわからん」となってしまいます。

ここの意図をもうちょっと説明しますと、大事なのは「ここまでは現実可能性だな」という範囲を広げるのが大事なんです。年収600万円まで想像できているなら、それを1500万円まで広げられると、いいということです。

これは「高い目標のほうが頑張れるし、いいよね!」というわけではありません。大事なのは「目標が変わると、行動が変わる」からです。

たとえば、年収300→600万は、「昇進したり、転職したりしたらいけそう」という感じなので、そっちをがんばるんですが、1500万円になると、ちょっと考え方を変える必要があります。たとえば「高付加価値の仕事をしないといけないので、スキルを身に着けよう」とかになったりしますし、「副業を上手にしよう」とかかもしれません。

もっというと、「年収5000万円」だとほぼ会社員だと無理なので、じゃあ他の方法はないか?というふうに想像が膨らみます。

これ、自分が勝手に考えるだけなので、実現可能性とかはいったんおいておきます。

「いざ、5000万円を目指すとしたら、会社員じゃなくて、こういう道があるな」という発想が出てくることで、「じゃあその場合、どうしたらいいのかを調べてみる」みたいな感じで、発想と選択肢が増えていく、このことが重要なんですね。

年収600万円を目指すのと、5000万円を目指すの、直感的には「5000万円のほうがはるかに難しい」と思うかもしれませんが、難易度というのは結構複雑でして・・・。というのも、年収5000万円稼いでいるYouTuberが、会社員としてそこまでいけるかというと、いけない可能性のほうが高かったりするんです。

なので、もしかしたら「5000万円で考えてみたら、全然自分が想像していなかった方向などがあることに気づいた」となるといいなあ、と思っています。

人の手を借りて枷をはずそう

といいつつ、やはり枷を外すのは難しいです。「5000万の人なんて見たことがない」と思ったり、絶対に無理だなと感じてしまうのが普通です。

なので「人の手を借りたり、いろいろ調べたりしながら、枷を少しずつ外していく作業」が大事だなというのが個人的に思っているところです。

よくいうんですが、シリコンバレーなどでは「自分と大差なかった同級生とかが、スタートアップを立ち上げて、みるみるうちに成功して億万長者になった」とかを目にするので「あ、じゃあ自分もいけるな」と思ったりするらしいんですね。そういうことができる人が超人だったり、とてつもない才能を持った特別な人間ではない、ということに気づけるかららしいです。

なので、この「頭の中の枷を外して、なりたい状態をもっと自由に考えよう」という発想で、いろいろな人に聞いてみたり、アドバイスもらうというのは結構重要です。たとえば、武井壮さんに「適切にフォームを教えて練習させれば、誰だって100mを◯◯秒で走れるようにしてあげられる」といわれたことがあるんですが、それによって「ああ、自分は絶対にそんなに早く走れないと思ってたけど、意外といけるのかな」と思えたりしました。

もちろん、人じゃなくても、いろいろな事例を見たり、調べたりすることでも可能です。

そんな感じで、まあゲーム感覚で「どこまで自分がいけるか?という発想を広げられるか」というのをやるのがいいんじゃないかなーと思います。これは無限に広がるわけじゃなくて、なんか身体のストレッチみたいな感じで、広げよう広げようとしていると、自然と広がっていくものなので、それをやっておくと、「自分の中での選択肢が増える」となるので、おすすめです。

叶うか叶わないかはグラデーションだ

もう1つ、この本の意図は、枷を外せば理想通りの年収が手に入る、というものではないですよね。夢が叶わなかったとしても、夢を描き、そのプロセスを歩むことを幸せと感じられる、という。夢を描いたのに叶わないのではないか、という恐怖心が、みなさんの枷になっているように思うのですが、どんな風に捉えたら良いのでしょうか。

次はこれです。

これは、シンプルに「叶うか、叶わないか」のAll or Nothingの状態で考えてはいけない、というのがあります。

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