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【けんすう×高城剛 賢者の未来予測】「進化する脳と停滞する脳」VR革命で起きる人類を二分化する超格差社会(4/4)

こんにちは!

先日高城剛さんとの対談記事最終回です!インターネットやコミュニティーの将来はどうなるのか?混沌とする世界の政治や経済の行き着く先は?衝撃的な近未来予測が飛び出しているのでぜひお楽しみください!

★対談相手プロフィール★
高城剛氏
作家、映像作家、広告プロデューサー、DJ、写真家、映画監督など、メディアを超えて横断的に活動。Louis Vuitton、SONYなど100本を超えるCMやミュージックビデオなどの監督やプロデュースを務める。
著書に『2049 日本がEUに加盟する日』『不老超寿』『2035年の世界』『50mm』『BIO HACKING』『いままで起きたこと、これから起きること。』など累計100万部を超える作家としても活躍。2022年には自身が脚本/監督/撮影を務めた初の長編映画となる『ガヨとカルマンテスの日々』を公開。

★高城剛氏が発行するメルマガ
高城未来研究所「Future Report」

■脳・ケトン体・腸内環境を最適化する未来の健康管理法

けんすう:人間を意図的にある程度アップデートするのに、バイオロジカルを使うこと以外で、その感覚を研ぎ澄ますことは可能だと思いますか?

高城:できると思いますよ。人間はほとんどの感覚を脳が感知しているわけですよね。脳というのは油に浮いていて、長年使っていると当然ながら劣化します。車も料理も何でもそうですけど、古くなったらいい油に交換しなければいけないじゃないですか。だから僕は「脳のオイル交換」をずっと提唱しているんです。脳に届く油は中鎖脂肪酸の中でもC8だけで、これを入れて古い油を出せば良い。

けんすう:C8だけですか?

高城:はい。悪い油を出してC8を入れれば交換が行われて、感覚がすごく鋭くなるんですよ。そのためには、糖を落としていって、糖体質からケトン体質に変えなければいけないんです。ほとんどの人は、糖をエネルギー源にしていますよね。エネルギー源がケトン体に変わると、脳の油が使われるようになるから新しい油が入るようになるんです。だから本当はケトン体を脳のエネルギー源にしなければいけないんです。日本では売ってないのですが、体内にセンサーを埋め込んでケトン体を24時間ずっと測ると、大体2ミリモル(mm/mL)ぐらいから始まって4ミリモルぐらいから徐々に脳のオイル交換が始まります。今日もセンサーを肩に2個埋めてあるので、リアルタイムで、数値がわかるようにしています。

けんすう:肩に埋め込んでいるんですか! それで数値は結構上下するものなんでしょうか?

高城:何か物を作ろうと集中しようと思ったときには、いわゆる「ゾーン」に入るためにケトン体を4ミリモルとかにあげていくんですよ。さらに直観力を際だてようと思ったら、ガーッと8ミリモルまで上げていくんです。

けんすう:上げるとは、どういうことですか?

高城:糖を落としていってケトン体質に変えていき、それからC8を大量に飲むんです。そうすると、直感力が高まり、頭の回転が高速になって、しかも疲れません。つまり、超人感覚が得られます。

けんすう:なるほど、目指す時間に上がるように糖を制限するところからやっていくんですね。

高城:前々日ぐらいから準備して、ガッと上げてパキパキになって、ピークに達してなにかを掴んだ後、ゆっくりと普通に戻していきます。落とせば、今日みたいに平和な気分でお話しできます。8ミリモルまで上がっちゃうと、自分のクラウドに直繋がりみたいになってるから、色々大変なんですよ。2時間やる会議は20時間分ぐらいの会議の濃度で、ずーっと喋っていて、ずっと書いていてと、ずっと自分ではない感じなんです。周囲は、できればその時間は短めに、と言いますけどね。

けんすう:確かに周りの人は大変かもしれませんね(笑)。ケトン値を測る機械を埋め込むまではいかないですが、血糖値を測るとかは僕も結構好きですね。ただ、続けるのとコントロールするのがやはり難しいです。「これをやったらこうなるな」という経験をたくさんしておかないと、コントロールできないと思っています。

高城:次は海馬そのものを大きくしようと考えているから、来年のテーマは、「60代からの物理的脳内革命」というか進化です。

けんすう:一般の人は「糖を制限してケトン体質にする」くらいのレベルでいいんでしょうか。

高城:十分だと思います。あと腸内環境の管理ですね。僕の場合は自分で次世代シーケンサーでよく見てますね。

けんすう:腸内環境をスキャニングしているのですか?

高城:便から取ったり尿から取ったりしてます。

けんすう:すごい徹底していますね(笑)。

高城:バイオラボを作ったので、そこに次世代シーケンサーを設置しました。

けんすう:昔は心拍数を測るのに専用のセンサーとかつけなきゃいけなかったのがApple Watchになって測れるようになって、するとみんな心拍数を意識するようになりましたよね。

高城:ゲーム感覚でモニタリングできるようになると意識が変わりますね。

けんすう:数年以内でApple Watchで血糖値ぐらいは簡単に図れるようになると面白そうですね。

■愛情も脳内でコントロールできる「ケミカルラブストーリー」

高城:インターネット上に散見される「体に良い食べ物」は個人差が相当大きく、何を食べたらどのぐらい血糖値が上がるか、自分にとってこの食材はよくないとか、こっちに行ったらドーパミンが出てしまったなど、いまは簡単にわかるようになりました。神経伝達物質もわかるようになりましたので、愛を深く感じたいと思ったら、そういうチューニングを自分ですればいいんです。

結局は、富も愛もすべては脳内の問題なんです。まさに、“ケミカルラブストーリー”。物語は頭の中で構築されてるわけだから。やりたいこと云々も、マズロー(米国の心理学者、マズローの欲求ピラミッドを提唱)が言うように、最後は自己超越欲求です。自己超越欲求の達成も脳内の神経伝達物質のマネージメントやコントロール次第ということになります。

けんすう:実際に、愛情を感じる対象がいるとどうなりますかね。

高城:実際にそういう人がいたら、愛が倍増して、大盛りになるんですよ。恋愛って3ヶ月目でドーパミンがピークに達して、だんだん落ちてくわけですよね。4ヶ月目からはひたすら落ちていくから倦怠期になる。もっと長いスパンで見ると、3年目で完全にドーパミンは枯渇しちゃうから、もう終わってしまう。そこで、うまくオキシトシンに乗り換えられないから、持続できなくなるわけです。だから、現代社会に合うように脳内を持続可能にマネージメントしなければいけません。

けんすう:つまり、情報空間の中での認知を変えることで、愛しているなと思える方が幸せなんじゃないかという状態に持っていくことは簡単にできる。

高城:ジムに行って肉体改造するように、脳をアップデートするんです。

けんすう:ええ。ただ、理解はできても、変化を怖がる人は多いですよね。

高城:ほとんどの人そうですよね。どこから始めたらいいのかわからないし、本当の自分も理解してないから。すでに多くの人は、周囲の情報が作り上げている「自分」と錯覚してますからね。

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