マンガが「高級商材」となった時代の戦略は何がいいか?

「アル」というマンガサービスを作っている関係で、いろいろなマンガを読む人とか、若い人とかに話しを聞くのですが、最近気づいたことは

「マンガは高級商材となっている」

ということです。

若い人に、「なんでマンガをあまり読まないのか?」というと「だって高いじゃないですか」という答えになるんですね。

たとえば、エンターテイメントを考えると、TikTokやYouTubeって無料じゃないですか。無料で無限におもしろいものが見れるわけです。

で、、一方でマンガは、たとえば「キングダム」は2019年4月現在、54巻くらいまで出ているので、全巻買おうとすると、3万円くらいかかるんですね。ちなみに中古でもあまり値段はかわりません。

漫画喫茶で3時間780円のものを使って、1時間に平均3冊読むとしても、5000円くらいかかります。

そして、時間の問題もあります。

TikTokだと10秒くらい、YouTubeだと10分くらいで見れるものが多い中、マンガは1巻読むのに20分くらいかかったりしますよね。もちろんものにもよりますが・・・。キングダムだと18時間かかる。

つまり、他のエンタメに比べて、かなり「高くて」「時間がかかる」という感じなのですね。

なんとなく聞いた話しを総合して、マッピングしてみるとこんな感じかなーと思いました。

キングダムを買おうとすると、3万円近くかかってしまう。読むのには18時間くらいかかる。高くて重い、となってしまってもしょうがないですね。3万円あれば、NINTENDO SWITCHが買えますからね。

じゃあ、「短くて完結しているの読めばいいじゃん」となるのですが、マンガのヘビーユーザーじゃない人は「長く連載しているものしか信用できない」という人が結構いるのです。

「5巻で完結しているよ」というのは「おもしろくないから終わったんじゃないの?」と思う人がいるわけです。たしかに、連載打ち切り、というシステムがある以上、完結しないで終わるマンガもあるので、この不安はわかります。

となると、

- 出版社はビジネス的に、長期連載をしたほうが安定的に売れる
- 長期連載しているもののほうが読者は信頼して買ってくれる
- しかし長期連載したものほど高級商材かつ重いものとなってしまう

という流れになってしまうのですよね。

じゃあどうするのがよいのか?

なので、どうすればいいのかーという話しなのですが、今のマンガのビジネスモデルを変えてライトなコンテンツを作る、というのは個人的にはピンときていなくて。

たとえば、広告モデルだけでやる、というのも手なのですが、そうすると「閲覧数が多くないと成り立たない」という状態になりやすい。1話を10万人が読むとなると、おそらく2〜3万しか稼げない、となっちゃうのかなーと。

あと、どうしてもパッと刺激が強いものが評価されやすくなってしまうので、Webメディアがそうなってしまうように「ニーズが高い記事ばかりが出る」「炎上やフェイクニュースのような低コストで刺激が強いものが多くでる」という風になってしまう危険性もあります。

だからといって、サロンみたいに、ファンに月額課金をしてもらう、という方法は、向き不向きがすごいです。もちろんできる人はそれをやるといいと思うんですが、ファンと継続的にコミュニケーションし続けるのって結構負担が強いのですね。漫画家さんや出版社の負担をあげない、というのが大事だと思っています。

さらにサロンビジネスははどちらかというと勝者総取りになりやすいので、人気の漫画家がより稼げるようにはなるものの、新人作家とかに関しては難しい。

僕は「たくさんの新人漫画家さんが登場して、初期に安定的に暮らしていける収入が得られて、それによって多様性が生まれて、ニッチな漫画を描く漫画家でも継続的に作品を作れる」という状態が望ましいと思っています。

となると、「単行本を売る」というビジネスを基軸におくのが、今のところベターかなーと思っています。連載を無料にしようと、1話・1巻無料なども、すべては単行本を売るためにある、と考えたほうがわかりやすいのではないか。

となると、

- 既存のビジネスモデルを変えない
- マンガの形態を変えない
- 漫画家の負担を増やさない

という形で、TikTokやYouTubeのような、軽くて安いコンテンツと勝負できるものを作れないかなと思っています。

ここを考え続けるのが、漫画家でも出版社でもない、僕らみたいなインターネットサービス提供者が考えないといけないところかなと思っています。

若い人たちに聞いても「読み始めたらマンガ超おもしろいんで読んじゃうんですよね」という人が多いので、うまい具合に、TikTokやYouTubeと同じくらい目に触れさせ続けることで、マンガは戦っていけると思うんです。

第一弾の答え

というわけで、作ってみたのが、マンガのコマを投稿できる機能です。許可をもらった作者さんのコマをユーザーがシェアできるという機能です。

これのよいところは

- ネットにあわせたライトなコンテンツをユーザーが作れる
- 無料で読めるわけじゃないので作品の価値は落とさない
- 作者・出版社は一度許可出せば他の作業がほとんどいらない

というところです。

そして、「アル」では、コマをみて、少しでも興味を持ったら、マンガの詳細画面にいって、僕たちが書いた「1分で理解する○○」みたいなコンテンツと

「お、よいじゃん、読んでみようかな」と思う人向けには、いろいろなサービスの無料マンガに飛べるようになっています。

ちょっと読んでみたいという人はそちらから飛べるようになっています。

 これでこだわっているのは、「無料マンガを提供しているプラットフォーマーは、無料で読んでもらったあとに、ちゃんと買ってもらいたい」という設計になっているはずなので、そっちに遷移して、そこから読み続ける(=課金する)となっているところです。

ただ、デメリットもあって

- 一個一個、作者の許可をとる手間がある
- アルが儲からない(ビジネスモデルどうするの?)

というところもあります・・・。このあたりは解決していかないとです。

他のも、漫画家さんや出版社さんの手間を増やさずに、ライトなコンテンツを生み出して、TikTokやYouTubeに負けない導線を作る、いい手段がある気がするので、考え続けたいと思っていますし、アイデアあれば誰か教えてください!

お知らせ

というので、もし漫画家や出版社の方で、コマ投稿を許可していいよ、という人はこちらからご連絡ください!

サービス情報

というわけで、アプリは以下、

Webは以下となりますので、よければのぞいてあげてください。

よろしくおねがいします!

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?気軽にクリエイターを支援できます。

note.user.nickname || note.user.urlname

サポートされたお金はすべて、マンガサービスのアルに使われます。

🙌🏻
549

けんすう

良い記事メモ

良い記事メモ
10つのマガジンに含まれています

コメント9件

マンガが高い商品だとなっているのはなんとなく感じますね、
もっと手身近にそして、せっかくスマホなどの電子機器を介しているので、
カラーでみたいと思う欲求も多くありそうな感じる。
作り手も新しいものを作るという必要もあるのかもしれませんね。
20年くらい前、私が学生時代はマンガをどうやって読んだり、買ったりしていたかを思い出しました。
読む:学校で回し読むor週刊誌をコンビニで立ち読みorブックオフで単行本を立ち読み。
買う:基本的には買わない。コレクションしたいものはブックオフで探す→なければ新刊購入。あと、そこまで長期連載された作品はなかった気がします。

現在は漫画を買わないと読むことができないような環境になり、接点が少なくなってしまったのかなと。
なぜかマンガ好きを名乗る人ほど、漫画誌または単行本の至上主義者で、comico、GANMA、マンガワン、ピッコマ、ジャンプ+などのマンガアプリ発のオリジナル作品をハナから無視しているように思います。 単行本にもなってない面白い連載作品が山ほどあり、数万〜数十万人に読まれています。
これらのマンガアプリは、App Storeの課金ランキングでも、中堅ソシャゲに負けないくらいの金額を叩き出してます。
無料で読み始め、無料ポイントで先読みをし、さらに勢いで課金してしまう、という消費形態は、ソシャゲ世代にかなり定着しているように思います。ここから単行本販促のための雑誌のようなビジネスモデルに戻るより、都度課金ではないサブスク型に移行する可能性の方が高いのではないでしょうか。

アルでも、各マンガアプリのお気に入り漫画の更新を一括管理できて、そのまま読みに行ける機能などがあると良いかな、と思ってます。
わかりませんが、、まさに、、フラット、リンク、シェア、グローバル、、、、日本の素敵なサービスという感じがしました、、、、、
ぼくも、考えてみます、、、Gifに近いようなかなり短い映像で脳みそに空白を作られるとついクリックしてしまいます、、くらいしか思い浮かびませんでした、、、考えてみます、、、、、、、、
コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。