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答えを決めづらい2択をAIを活用して決める方法

こんにちは!

今日は「AIを使って、どっちでもいい問題について、どう考えるか」みたいな話をしたいと思います!

以下みたいな質問がありました。

どちらもフルコミットの前提で、業務委託契約か正社員になるか、でご相談です。
年収は約1,000万円で、契約形態は自由に選べるとなった場合、どちらを選ぶかで悩んでいます。

節税等で業務委託契約の方が手取りが多くなるのは理解しておりますが、正社員の方がコミットメントしているように感じられる、次の転職で業務委託ではなく正社員の方がしやすい、といったこともありそうで、わからなくなっています。

けんすうさんの場合、上記のオファーをもらった場合、どちらの契約にして、なぜその判断をされるか、教えてほしいです!

こういう「誰でも、こっちが正解」みたいなのがない質問ってよくありますよね。「状況や自分の優先順位によってだいぶ変わる」というものです。

こういう悩みって、何が問題かというと「論点がごっちゃになりやすいから」です。何が論点だかわからないまま、点で判断しようとすると「業務委託の方が経費にできるな」とか「でも正社員だと有給があるな」みたいな感じで、色々なポイントを見ては悩んでしまうわけですね。

なので、まずやるべきは、論点の整理です。シンプルに「論点を整理してください」で一発です。

こうなります。

# 経済的メリット・デメリット
- **業務委託**
- 経費計上が可能(家賃、通信費、ガジェット購入など)
- 消費税の益税が発生する可能性あり(免税事業者の場合)
- 社会保険料の負担が軽減されるが、国民年金・国民健康保険となる

- **正社員**
- 会社が社会保険料の半分を負担するため、長期的な負担が軽減される
- 退職金・企業年金制度などの恩恵がある可能性

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# 仕事のコミットメントと評価
- **業務委託**
- 「外部のプロ」として扱われるため、裁量は大きいが、組織の意思決定に関与しづらい
- 「いつでも切れる人材」と見られる可能性がある
- 「コミットメントが低い」と思われやすい

- **正社員**
- 「組織の一員」として、責任のある業務や昇進の機会を得やすい
- 企業のビジョンや長期戦略に関与しやすい
- 長期的に見て社内でのキャリアを形成しやすい

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# 次のキャリアへの影響
- **業務委託**
- フリーランス経験が「プロフェッショナルなスキルを持つ人材」と評価される場合もあれば、「組織に馴染みにくい」と見られることも
- 「フリーランス→正社員」への転職はスキル次第だが、企業によっては敬遠される可能性がある

- **正社員**
- 転職時に「組織に馴染める人」と評価されやすい
- 次の転職でも同等の待遇を受けやすい(業務委託だと給与がばらつくことがある)

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# 福利厚生・社会保障

- **業務委託**
- 健康保険・年金の負担が大きくなる(国民健康保険+国民年金)
- 失業保険・労災保険の対象外(仕事がなくなっても補償がない)
- 住宅ローンなどの信用面で不利になりやすい

- **正社員**
- 厚生年金・健康保険が適用されるため、老後の保障が手厚い
- 失業保険があるため、万が一のリスクに備えられる
- 会社の福利厚生(家賃補助、保険、リフレッシュ休暇など)が受けられる場合がある

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# 生活スタイル・ワークライフバランス
- **業務委託**
- 一定の自由度があるが、契約次第では「ほぼ正社員並みの拘束」が発生する場合も
- 自己管理が求められるため、スケジュールのコントロールはしやすいが、プレッシャーも大きい

- **正社員**
- 会社のルールや労働時間に縛られるが、仕事の範囲が明確であることが多い
- 有給休暇などの制度を利用しやすい

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# 結論:どのポイントを重視するか

1. 短期的な手取りの最大化 → 業務委託
2. 企業内でのキャリアアップ・コミットメントを重視 → 正社員
3. 次の転職を考えたときの選択肢の広さ → 正社員のほうが有利
4. 社会保障や福利厚生の充実 → 正社員
5. ライフスタイルの自由度や独立性 → 業務委託

こうなってくるとわかりやすいですね。「この5個のうち、どれを取るか?が大事」ということになります。

しかし、これだけを見て、いまいち頭に入りづらいという点もあります。

その時は「 絶対に業務委託がいい という前提で、業務委託はメリットだけを言い、正社員はデメリットだけを言ってください!」とすると、極端な意見で言ってくれるので、読みやすくなります。

こうなります。

# 手取りが増える(節税メリット)
- 経費計上が可能なため、実質的な課税所得を小さくでき、手取りが増えやすい
- 法人化などを視野に入れれば、さらに大きな節税が期待できる

#  時間・場所などの柔軟性
- 組織の制約が比較的少なく、自分のペースで働ける
- オンラインやリモートで働く場合も裁量が大きく、自由度が高い

# 複数案件の掛け持ちが可能
- 自分のスケジュール管理が前提となるため、条件が合えば他社の案件を同時に請け負える
- 収入源を複数に分散することでリスクヘッジにもなる

自分のブランド・実績を直接高められる
- 個人事業主または法人として、実績が積み上がりやすい
- 仕事の評価が直接「あなた」に還元され、クライアントとの関係もダイレクトに築きやすい

# キャリアの自由度が高い
- 正社員だと社内異動などのキャリアパスに制限があることも多いが、業務委託は自分で関わる業務や案件の範囲を決められる
- いちど「独立」状態を確立すれば、転職だけでなく独立事業拡大や起業など、多様な選択肢が広がる

さらにこれに対して「正社員側から、これらに対して反論をしてください」とします。

# 手取りが増える(節税メリット)への反論
- 会社負担の社会保険が大きい
- 正社員の場合、社会保険料の半額を会社が負担してくれるが、業務委託では全額自己負担になる
- 手取りは増えるかもしれないが、その分、福利厚生のメリットが得られない
- 病気やケガの際の保障が手厚い
- 正社員なら休職中も一定の給与保証(傷病手当金など)がある
- 業務委託は案件が途切れた時点で収入ゼロになるリスクがある

# 時間・場所などの柔軟性があるへの反論
- 最近は正社員でも柔軟に働ける会社が増えている
- フルリモートやフレックスタイム制を導入する企業が増加
- 正社員でも十分な裁量や柔軟性を持てる環境が整ってきている
- チームコミュニケーションのメリット
- 正社員としてフルコミットすることで、プロジェクトに深く関われる
- 会社のサポートやコミュニケーションの円滑化を享受できる

# 複数案件の掛け持ちが可能への反論
- フルコミットの前提なら実は自由度は大差ない
- 掛け持ちのメリットは「複数案件を同時にやる」前提で成り立つ
- フルコミットだと掛け持ちの余裕がない可能性が高い
- 利益相反・機密保持のリスク
- クライアント同士が競合関係だったり、機密情報が重なったりする可能性がある
- 正社員ならそうしたリスクを気にする必要がほぼない

# 自分のブランド・実績を直接高められるへの反論
- 企業のブランドはキャリアをブーストする
- 大手・有名企業の正社員であれば、転職・副業・起業時に有利な場合が多い
- 個人の実績は正社員でも積み上げられる
- 正社員でも社外発信、オープンソースへの貢献、カンファレンス登壇などで個人ブランドを高められる
- エンジニアやクリエイティブ職では特にその傾向が強い

# キャリアの自由度が高いへの反論
- 社内異動・ジョブローテーションのメリット
- 組織内の異動や新規プロジェクトの立ち上げなどの機会がある

 # まとめ
- 「手取りの多さ」だけでは測れない重要な要素がある

社会保険の手厚さや会社の福利厚生、企業ブランド、給与保障、ローン審査での有利さなど、正社員には「お金には換算しづらい」メリットが数多く存在します。

「フルコミット」という条件下では、業務委託の自由さが思ったほど活かせないケースも
本来は業務委託の大きな魅力である“自由度”も、フルコミットを前提にすると、企業との契約内容によっては実質的に正社員とあまり変わらない状況になることがあります。

キャリアの積み方は人それぞれ
業務委託として独自ブランドを築きたい人もいれば、正社員として企業のリソースを活用しながらスキルアップやポジションアップを狙いたい人もいます。「どちらが絶対に正しい」というより、自分の目指す方向に沿った働き方を選ぶのがベストです。

だいぶ論点が整理されますね!

ポイント

ここでのポイントって、いくつかあるんですけど、大きいのは

  • 論点が整理される

  • 大量の文章で理解できる

だと思っています。

そして、AIを使うときに「論点の整理」だけで使ってしまうことがあるんですが、大事なのは、大量に生成することかなと。

大量に読んでいると、理解が深まるんです。

今まで、世の中には、あまり「フルコミット前提では、正社員と業務委託どっちがいいか」みたいな本はなかったんじゃないかな、と思います。いや、このくらいならあるかもしれませんが、「フルコミットで、28歳で既婚だが、結婚を前提に付き合っている相手がいる人」くらいまで具体化すると、おそらくゼロなんです。

でも、AIを使うと、こういう人に向けた専用の記事が大量に生成できます。この大量に生成できるというのがポイントで・・・。

構造的に整理されたものを大量に記事を読んでいくと、自分の中でも理解が進むというのが一番のポイントだなと思っています。

そして、大量に読んでいって理解を深めたらなら、次のステップです。

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