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「怪獣人間の手懐け方」の冒頭を一部紹介します

こんにちは!

僕の「物語思考」を編集してくれた、箕輪さんの新著書が2冊同時に発売するらしく・・・予約がこの瞬間、0時から開始されるようです。


軽く原稿を読ませていただいたんですが、おもしろいです。というわけで、怪獣人間の冒頭の部分を一部、いただいたので、こちらで掲載しました。

かすり傷も痛かった

https://www.amazon.co.jp/dp/4344041674

怪獣人間の手懐け方

https://www.amazon.co.jp/dp/4295408794/

では、まず箕輪さんの原稿から・・・。


怪獣人間とは何か

そもそも怪獣人間とは何か? ここでは怪獣人間の生態を丁寧に解明していく。

見極めを誤ると大ケガをすることになるからだ。

怪獣人間は、稀少ではあるが確実にいて、世の中を大きく動かし、多くの人に影響を与えている。

普通に生活している僕たちからすると、彼らは遠い存在に見えるかもしれない。怪獣人間は、努力ではなく生まれつきの才能であり、改善ではなく革命的なこと をやる。

怪獣人間より賢くて、仕事ができる人はいるだろう。

『ドラゴンボール』で言えば、死ぬほど努力すればクリリンまではなれるかもしれない。でも努力してもスーパーサイヤ人になれるわけではない。

モノが違うのだ。

「個体の掟」で生きていて、世の中の倫理や常識、世間の空気なんか気にしない。自分ですべてを決めていく。

努力次第で、成功はできるかもしれない。でも、ホリエモンとかエイベックスの松浦さんとか、ソフトバンクの孫さんみたいな怪獣人間になるのは難しい。

こういう人たちは、常識の範囲から大きくはみ出している。努力だけでは到達できないところにいる。

怪獣人間はそれぐらい、ある意味で飛び抜けていて、しかもある意味で狂っている。発想そのものが違う。過去の延長ではない。どうしてその発想に至ったのか、よくわからない。

「無理だ」と笑われたとき、あきらめる人は多い。しかし、怪獣人間は、思いつきをすぐ行動に移せる。いまの世の中を、いまのルールを根底から疑う筋力がある。

「これが常識だ」とされていることも、昔は非常識だった。時代と共に常識も倫理も変わり、だいぶ遅れて法律が変わる。

怪獣人間は「いまの世の中はおかしなことばかりだ」と常にイライラしている。なんでふらっと月に行けないのだ? おかしいじゃないか? と考えるからイ ーロン・マスクはロケットを開発する。前澤友作はそれに乗ろうとする。

怪獣人間とは、世界を前に進め、新しい景色を見せようとする存在だ。

詐欺師を見抜け

まずは、怪獣人間を見抜く正確な目を持たないといけない。

怪獣人間は、ぱっと見ではわからない。

メラメラ燃え盛る赤い炎のタイプもいれば、静かに燃える青い炎のタイプも多い。

たとえばサイバーエージェント社長の藤田さんや、メルカリ社長の山田さんの第一印象が怪獣かと言えば、そうではない。

山田さんも藤田さんも偉そうにはしない。強いオーラで威圧したり、場を制したりもしない。

でもパッと本質を突く。山田さんはみんながいろいろ複雑なことを考えているところで、シンプルにサッとど真ん中を言い当てる。

藤田さんは飲み会でもずっと聞き役なのに、帰り際にひと言、全員が印象に残る言葉を発する。よく研がれた包丁は切れていることにも気付かず出血してしまうが、それに近い。世の理を過不足なく言葉にする能力に長けている。

そういう場に出会うと、この人も怪獣人間だなと感づく。見た目や雰囲気、表面だけではわからない。

一方でいかにも怪獣人間っぽい雰囲気を出している人はだいたい単なる人間だ。みんなすぐにダマされる。

派手な服、イカついスーツ、ハイブランドの装飾品。すごそうな実績、分厚い財布、キラキラした人脈。こういうものをひけらかす人間。カネ持ちのフリした詐欺師だ。

独特な世界観、知り合いしか行かない個展、代々木上原のバーテン、素材にこだわった服、丸メガネ、メンズモデルの知り合い、クラウドファンディングで自主映画制作。クリエーターのフリした詐欺師だ。

その人の言葉をきめ細かく聞けば、見抜くことができる。大袈裟ですごそうなのに、中身が薄く、解像度が低く、よく聞けば普通のことしか言ってない。

見城さんがよく使う表現だと、オリジナリティのある作家は「原色」をつくることができる人。赤とか黒とか緑とか原色を生み出す。赤と白を混ぜてピンクにするような、何種類かの色を混ぜ合わせて新しい色を出すのではなく、混じりけのない「ホリエモン色」とか「イーロン色」をつくってしまう。

原色を創り出せる怪獣人間たちは、圧倒的に大きな仕事を生み出す。まったく新しい製品、サービス、価値観はそこから生み出される。

頑張って努力して、それなりの成果を出す人もいるものの、到達した地点は、あくまでも過去からの延長線上にある。どんな大きな会社でも創業者のレールを延ばしているだけのサラリーマン社長は怪獣人間ではない。

怪獣人間は誰も見たことのない「原色」を出すことができる人たちだ。


こんな感じで原稿がすすんでいきます。おもしろいです。

怪獣人間というネーミングが秀逸だと思うんですが、ここで大事なのは「自分が怪獣人間になりたいのか」「怪獣人間のそばで成果を出す人になりたいのか」というのを区別していることですね。

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