やりたいことがなくて、立ち止まってしまう20代の人向けの記事

いろいろな若い人と話す機会があります。そのときに一番多い悩みが

やりたいことが見つからない

です。

で、このあたりの悩みを深ぼって聞いてみて、それを整理して煮詰めてみると、主に2点でして

1. 無駄な努力をしたくない
2. 努力が無限にできるほど夢中になれるものがあると信じてる

じゃないかなーと。

なので、このあたりを紐解いて、行き詰まっているところを取り除くと、「やりたいことを見つける」というのができるんじゃないかと思って、この記事を書いています。

というわけで、いきます。このnoteの方針として「有益なものは無料」「無益なものは有料」なので、もちろん無料です。

(余談:お前の書いたものなんて有益じゃねーよ!という叩きが来るかなと思ってたんですが、全然こないので、人間ってどんどん成熟していくんだなーと思っています)。

あ、20代向けに書いているので、30代以上の人にはピンとこない可能性があるので注意です。

「無駄な努力をしたくない」ための解決法

プロスペクト理論というのがあるのですが、めちゃくちゃざっくりいうと「利益を得る時には確実に得たいし、損失を被るときには最大限回避したい」という感じです。

もっといっちゃうと「人は損するほうがつらく感じちゃう」っていう感じです。なので、たとえ非合理でも、損しないような行動をとっちゃうわけですね。

というわけなので、上記の「無駄な努力をしたくない」は、努力をしたくないわけじゃないわけです。無駄が嫌いなだけです。

要は、「間違った道に進んで、間違ったことに気づいたあとに、その努力が無駄だったと思いたくない」ということなのかなーと。

といういうので、まず「プロスペクト理論」について熟知していると、自分が意思決定するときに「あ、これはバイアスかかっているな」と気づいて、合理的な選択を選べるようになるので便利です。興味ある人は検索しまくるといいですね。

という前提の元で・・・。

「無駄な努力」っていうのが嫌なのであれば、無駄な努力じゃない指針があったらやりやすいのかなと思っています。

で、、、個人的な提案ですが、これはもう「年齢で決めうっちゃう」が正解だと思っています。

キャリアのVSOPっていうのがあります。有名ですね。

簡単にいうと

20代:バラエティ。いろいろやってみるのがいい。
30代:スペシャリティ。専門性で戦う。
40代:オリジナリティ。あの人っぽいよね、と言われるようにする
50代:パーソナリティ。あの人と仕事したい!と思われるようにする

みたいな感じです。詳しくは、ちきりんさんという方の「キャリアのVSOP」を読むとわかりやすいです。

というわけで、普通の人は、これを信じ切って、そのまんまやるといいと思うのですね。

こういってはなんですが、20代の人なのに、他の世代の戦い方を目指しているケースが多いと思うのですよ。「自分ならではのやりたいことをやる」っていうのは、40代の勝負の仕方だと思っていて、20代でやれる人は稀なのかなと。

20代のうちは、とにかくいろいろ行動して、いろいろ経験するのが「正しい努力」としちゃうのです。20代では、「やりたいことを探して定める」とかに工数をさくのではないわけですね。

で、30代近くになったら「そろそろこの専門分野でいこうかな」と定める。Webのマーケティングだ、でもいいですし、とにかく経営戦略に強い人になる、でもいいわけです。30代のうちは、「この分野のスペシャリスト」となるようにする。

30代でその専門性を決めるには、やはり20代でいろいろ経験しないといけないわけです。泳いだことないのに、水泳が向いているか、好きか、などはわからないのと一緒ですね。

で、、、

ここで大事なのは、「Web上でのソーシャルマーケティングの専門家になる」みたいな決め方をするほうが良いと思っています。よくインターネットでは「個人名で戦えるほうがいい」みたいなことが言われますが、あれができるのは稀なので、無理に目指さずに「ソーシャルマーケティングの専門家」が求められる時に、その対象となる人になればいいわけですね。

30代のうちはそんな感じで専門性を磨きつつ、40代になるくらいまでに、個人名で戦えるようになればいい。

おそらく「やりたいことが見つかって、一つにフォーカスする、自分オリジナルの働き方」がやりやすいのって、30代中盤〜40代だと思うのですよ。

イメージとしては、「いろいろな経験をしてきて、そこから専門性を磨いて、その上でやりたいことが見つかり、そこにフォーカスして、自分オリジナルのものをやっていく」という感じです。

僕の事例も紹介しておきます。

この概念を知ったのは30代だったと思うのですが、20代のうちは知らずしらずのうち「いろいろやってみよう」と思ってやっていました。インターネットという縛りすらありませんでした。だってやってみないとわからないんだもん、と思っていました。

で、30代くらいになって、このキャリアのVSOPを知ったので、そこからはそのまんまでやっています。30代のうちは「ネットでのメディアとコミュニティの専門家になる」という感じでやっていました。そこについての知識と経験を深掘りまくる、という感じですね。

ここにはWebマーケティングも入りますし、ネット企業の経営も入ります。ただ、それらは周辺と定めていました。T字型にスキルを磨いたほうがいい、と言われますが、そんなイメージです。

で、30代中盤に入ると、今度は40代のための準備に入ります。ここらで、自分のオリジナリティを出していくわけですね。

僕の場合は、マンガ好きだったので、マンガ業界が盛り上がるためのマンガサービスを作ろう。その武器として、メディアやコミュニティの専門性を使おう、という感じです。

んな感じで、年代ごとに、やるべき努力をフォーカスすると、無駄ないんじゃないかなーと思ったので、参考にしてみてください。

なお、20、30、40という区切りには覚えやすい、以外のロジックはないと思うので、適時調整すればいいと思います。

努力が無限にできるほど夢中になれるものがあると信じてる

という前提の「努力が無限にできるほど夢中になれるものがあると信じてる」ですが、これはいったん忘れてください!

20代のうちはたぶんなかなか見つからないです。20代のうちは、「バラエティを増やす」ことだけにフォーカスするといいです。

そして、30代になったら「人からのニーズが高くて」かつ「人がいうほど努力がつらくない分野」の掛け算で、専門性を決める、というのがいいと思います。特に前者は大事です。「僕はコンビニのちくわを、食べただけで温度がわかります」みたいな専門性を磨いても、ニーズがないので、意味がないんですね・・・。

たとえば、Twitterを1日30件してみよう!とやるのはとてもいいのですが、辛いと思ったら、たぶん向いていないです。僕のTwitterなんかは、我慢して我慢して、1日30件になんとか抑える、、みたいな感じなので、そういう人たちとは戦えないです。

ただ、やってみないとたぶんそこはわからないんですよね。それで「無駄な努力だった」と思わないほうがいいです。それを知れただけでも大きな成果なのです。

20代のうちは「バラエティ」なんだな、というのを忘れないで行動しておくと、気持ちが楽になるかなーと。

そして、30代で専門性を磨いて、立派な専門家になって、はじめて「これは夢中になってやれるわ」というのを見つけて、オリジナリティを出していく。ここから、たぶん「夢中になって努力の意識なくできる」というステージにいけるのかなーと。

ここでは、ニーズの有無の重要性は、30代のころよりも低くなると思っています。ちくわの温度がわかる、というYouTuberになって、番組の最後でかならずちくわの温度を調べる、みたいなことをすると、オリジナリティになるので。

バラエティの数を増やそうぜ

という感じですが、もちろん、若いうちから夢中になってやり続けられるものがあって、それがたまたま世間のニーズと合致していて、うまくいく、という人はいます。

ただ、それらは、例外というか、めっちゃ運がよかった、というだけだと思うんですよね。バラエティを経験せずに、最初の数発でそれが見つかってしまっているだけなので。

普通の人は、20代のバラエティの数を増やし続けるのがいいはずです。3個やる人と、100個やる人、後者のほうが圧倒的に、30代のスペシャリティ、40代のオリジナリティで、自分にあった良いものが見つかる可能性が高いです。当たり前ですね。

なので、20代のうちに「やりたいことがなくて」みたいに悩むのだったら、まずはバラエティを増やす方向で努力をするのが、一番「正しい努力」な可能性が高いですよ、、、という話しでした。

あ、ちなみにバラエティを増やす中でも、間違った努力をしないためには以下の本がいいのかなーと思っています。

すごい良いと思うんですけど、原題が「BARKING UP THE WRONG TREE」で、意味的には「的外れなことすんなよ」という感じなのですが、日本語訳が「残酷すぎる成功法則」っていうのなってて、もったいないです。

別に残酷ではなくて「間違った方向に努力しないための方法」なだけなんですよね・・・。

というわけで、タイトルはアレですが、中身は超絶いいのでおすすめです。

この記事の続きです。行動しろといわれても困るわね、という方はこちらもお読みいただければ!

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