AIで漫画制作を支援する「コミコパ」をリリースしました
こんにちは。
今日、AIで漫画制作を支援する「Comic Copilot(コミコパ)」というサービスを発表させていただきました。
作った背景
生成系AIと呼ばれる分野がすごく話題です。たとえば、「画像とかがAIによってすぐに作れるようになった」とか「チャットをすると、いろいろ考えてくれたり、自然な会話のようなものができるようになった」みたいなのが、この1年で急激にできるようになりました。
しかし、この辺りには色々な課題もありまして、、、
例えば、画像生成系でいうと、学習元のデータはクリエイターさんが許可を出しているわけではないので、それって倫理的にどうなのという話がよく盛り上がっています。
日本の著作権法的には問題がない、という意見もあれば、それに対して「生成系AIを念頭においていない法律なので、議論を尽くすべきだ」という意見があったり、「人間だって他の人のクリエイティブを学習できるじゃないか」という意見があれば、「大量の絵を一瞬で学習できて、コスト少なく大量にイラストを作れてしまうのでそれとは訳が違う」という意見があったり。
ともかく、議論が尽くされる前に技術がどんどんと進化していっているため、不安に思っているクリエイターの方や不満を感じている人たちも多くいます。
で、、私たちは、「AIは、人の創造性を高めて、可能性を広げることができるし、そういった使われ方が理想的ではないか」と考えています。
そこで、「漫画領域において、制作を支援できないか」というので作ったのが今回のComic Copilot、略してコミコパです。
誰とどんなサービスを作ったのか
今回、漫画のプロフェッショナルである、集英社のジャンプ+さんの編集部の方々と共同で、開発いたしました。
「AI のサービス」というとすごそうに見えますが、要は裏側はChat GPT を使って、漫画家さんのためにプロンプト(AIに対する命令文みたいなもの)を最初から設定してたり、インターフェースや使い心地を整えたというようなサービスです。
慣れている人ほど「ChatGPTでいいじゃん」と思う傾向にありますが、英語のインターフェイスだったり、自由に書けすぎてしまうので、使いこなせない、という人が多くいるので、そこだけでも価値があるんじゃないかと。
何ができるかというと、シンプルに「漫画制作でちょっと面倒だったりするところをサポートする」みたいなものです。
たとえば、セリフの調整です。漫画は吹き出しの中に上手にわかりやすく、端的に文章を入れないといけません。本当に、一文字でも削ろうとしたり、言い回しを何個も考えたりする必要があるそうです。
コミコパでは、そういうセリフの言い回しをいくつか提案してくれたりします。
また、テーマや内容から、タイトルの案をだしたり
キャラクターの名前の案をだしてくれたりします。
このあたりは「たくさん案があったり、パターンを出してくれると助かる」という意見から作られています。
あとは、やる気がでないときに、ひたすら励ましながら制作活動を支援したりとか、、
仮想読者にあらすじを読ませて、感想を聞いてみたりできます。
もちろん、完璧ではないので期待通りに出るかどうかはなんとも・・・なんですが、あくまで漫画家さん本人のクリエイティブを広げる、という点にフォーカスして作っています。
どんな世界になるといい?
僕は漫画家さんや出版社さんとのつながりが多いのですが、やっぱり「漫画を作る」というのは、相当大変なことです。話を聞いているだけで、素人からしてみると、「そんなことまで気を使っているの!?」とか「ここまでやっているのか!」ということが多くあります。
その作業の手助けをしたり、よりおもしろいアイデアや作品が作れるサポートができること自体が、AIによる価値なのではないかと思っています。
まだまだ出したばっかりで、改善の余地がたくさんあると思いますが、ぜひともチェックしてみてくださいー!
コミコパはこちらから使えます(無料)。
では!
サポートされたお金はすべて、クリエイター支援のための会社運営に使われます!