人生で知っておきたい「時間選好」の話
こんにちは!
web3と呼ばれる領域とかについて、ずっと調べたり、考えたり、思考してたりしているんですが、結局のところ、通貨の歴史や経済、歴史について知らないと学ぶスピードが遅いよね、と思ったので、そのあたりも一緒に勉強しているんですが・・・。
この「ビットコインスタンダード」という本が超おもしろいのですが、その中で「時間選好」の話がでてきて、これはいろいろな発想に使えそうだなと思うので書いてみます。
特に僕の主張はなく、この概念についての説明とメモです!
健全な貨幣があると将来について考えられる
本書では、健全な貨幣の重要性というところにでてきたんですが、健全な貨幣というのは
健全な貨幣は価値を長期保持できるので、将来について考えるようになれる
という性質があります。
当たり前ですが、資産が「魚」だけだったら、保存できないので、将来について考える余裕はありません。まずは明日の食べ物について考えないといけないからです。
しかし、「30年後も価値が落ちない通貨」を持っていたら、将来について考えられるようになります。それは価値を長期で持つことができるからです。
長いデフレの日本に住んでいると、価値が落ちる、というイメージがわきづらいですが、たとえば、10年後に、1ドル 300円くらいになっていて、インフレが10%くらいすすんでいたとしたら
今10万円持っている(99800円のiPhone13が買えるくらい)
10年後後には、インフレと円安で、30万円出さないとiPhoneが買えない
10万円の価値が、1/3になったような感じになる
ものすごい単純化していうと、こういうことになります。
円の価値が10年後に1/3になるかも、と思っていると今貯金があっても、不安ですよね。とにかく収入を増やさなければ、支出を減らさなければ、となってしまいます。また、「貯めておくよりも、今使ったほうが得だな」となります。
なので、安定した通貨、将来も価値が落ちない通貨、というのは生産性をあげるのにとても重要なわけです。
こういう事象を、「健全な貨幣は社会全体の時間選好を下げる」という言い方をしたりします。
時間選好とは
「時間選好」というのは聞き慣れない言葉ではありますが・・・。
時間選好が高い、というのは「将来よりも、現在のほうが大事だよね」と思っている状態です。今持っている1万円は全部飲み屋でぱーっと使っちゃおう!あとのことなんて考えない!みたいな感じです。
時間選好が低いとは、その逆で「将来を優先できる状態」みたいな感じです。「今日も飲みたいけど、将来のためにこの1万円は貯金しておこう」みたいな。
文明や発達には、社会全体の時間選好が低くないといけないわけです。時間選好が高いと、目の前の満足ばかり満たしてしまうからです。
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