見出し画像

【けんすう×高城剛 賢者の未来予測】「進化する脳と停滞する脳」VR革命で起きる人類を二分化する超格差社会(3/4)

こんにちは!

先日高城剛さんとの対談記事第3回です!インターネットやコミュニティーの将来はどうなるのか?混沌とする世界の政治や経済の行き着く先は?衝撃的な近未来予測が飛び出しているのでぜひお楽しみください!

★対談相手プロフィール★
高城剛氏
作家、映像作家、広告プロデューサー、DJ、写真家、映画監督など、メディアを超えて横断的に活動。Louis Vuitton、SONYなど100本を超えるCMやミュージックビデオなどの監督やプロデュースを務める。
著書に『2049 日本がEUに加盟する日』『不老超寿』『2035年の世界』『50mm』『BIO HACKING』『いままで起きたこと、これから起きること。』など累計100万部を超える作家としても活躍。2022年には自身が脚本/監督/撮影を務めた初の長編映画となる『ガヨとカルマンテスの日々』を公開。

★高城剛氏が発行するメルマガ
高城未来研究所「Future Report」

■ゴーグル型のVRに未来はない。高城剛が考える理想のVR


高城:僕はVRの最大の問題は、デバイスにあると考えているんです。ゴーグル型のVRはすごく居心地が悪いですよね。

けんすう:はい。悪いですね。

高城:1980年代にジャノン・ラニアーがVRを発明しましたが、彼が作ったゴーグルから基本的に進化していないんですよ。速度も解像度も上がっているんですが、コンセプトは何も進化してないんです。映画のように電極を刺す人も出てくるかもしれないけれど、その中間というか、眼鏡ではなくて、大型の曲面型のタブレットと何かを繋ぐものがあればゴーグルはいらないんじゃないですかね。

けんすう:それはありますね。ゴーグルは今のところやっぱり快適じゃないですよね。スマホの快適さに比べたら全然違うので。

高城:僕にとって理想のVRハードウェアは、湾曲している薄型の大型モニターじゃないかと思っているんですよ。もっと軽くて、曲面で。そのほうが没入感が高くなります。

けんすう:それはあるかもしれないですね。モニターが大きくなると曲がるモニターが楽に作れるようになりますし、スマホの画面が大きくなっていって折り曲げられて、ちょっとずつ大きくなっていくみたいな進化は考えられます。

高城:没入してVRの世界に行くには、こちらの気持ちがやっぱり入りこまないといけません。普通に生活をしていると、突然、ピンポンとドアのチャイムが鳴ったり、近くで何かが光ったりしたりして邪魔が入ってしまう。でも完全に没入できるVRは、さっき言った70年代に戻った新しいサイケデリックだと思っているんです。つまり身体というか脳を変える。デバイスも変わるけど、身体の感覚を変えることで没入するから、完全にVRの中で生きられるんじゃないかということが、今アメリカで起き始めてることではないかと思っているんです。

けんすう:なるほど。めちゃくちゃ雑に言うと、LSDを入れて、でかいモニターでやっていれば没入できるじゃんと?

高城:そういうことです。簡単に言うと。キノコでもいいんだけど。

けんすう:でも、その方向はあり得ますね。

■大麻文化が広めたK-POPの世界的流行

高城:そうすると、大麻や幻覚きのこが合法にならない日本と合法化されるアメリカのような国との文化的二極化が起きると思っています。実際に、音楽ではすでに始まっているんですよ。たとえばK-POPが米国でヒットする理由のひとつは、大麻を吸ってると気持ちよく聞こえるように、低音を中心に作られています。彼らのヒットは、大麻の合法化とともに起きているんですよ。

けんすう:そうなんですか!

高城:音楽では、かつてクラブサウンドだけだった低音カルチャーが一般化しているんです。だから、トップチャートにギターサウンドは皆無です。アメリカのマスタリング用の音楽スタジオに行くと、ここ5~6年でサブウーファーが導入されているんです。大麻が合法になっていくと、そのウーファーが増えていくんです。

けんすう:大麻と低音の相性が良かったということですか?

高城:ジャマイカン・サウンドに代表されるように、低音重視のダンスミュージック全般は、大麻と相性がいい。だから初期のK-POPはマスタリングは自国ではやらずに海外でやってたんです。一方、日本の音楽の場合は、漁港とかについてる質の悪いスピーカーでもちゃんと聴こえるようにしないとダメなんです。ちょっと社会主義っぽい話だけど。アイドルの曲を聞けばわかりますが、高音も低音もない、ミッドレンジだけに合わせて作られているんです。だから、海外ではヒットしない。音楽の世界でも、そうした二極化がどんどん進んでいくんでしょうね。そう考えると次のVRの時代でも、日本で起業しても絶対に勝てないでしょう。

けんすう:面白いですね。逆に言えば、ボカロの文化は日本だから刺さったともいえるかもしれないですね。

高城:音域が基本ミッドレンジですからね。テンポも大麻と合わない。

■私見たっぷりに解説。どうなるアメリカ、中国、日本

けんすう:アメリカはこの先、今まで違法だった薬物とかですら、解禁していくような流れがあるんですか?

高城:石油文化が行き過ぎたから、今はどんどん自然回帰していってるんでしょうね。だから良薬口に苦しじゃないですけど、今まで禁止していたものを、一方的に断罪するんじゃなくて、いいとこを利用しようというのが今のアメリカの考え方だと思いますね。

けんすう:なるほど。その観点はちょっとなかったですね。

高城:しかも、個人の発言力が強くなった。以前なら、タバコ会社が献金すれば為政者が全部決められ、「たばこOK、大麻ダメ」となった。禁酒法は、ロビー活動で解禁されて、そのときに伸びてきたのがケネディ家とブッシュ家です。彼らは密造酒で莫大な財産とネットワークを構築しました。そこで政治を握ったわけですよね。今は個人の力が強くなってきて、大麻を解禁、続くサイケデリックスを解放せざるを得なくなってきた。もう体制側で一方的に何かを決められないんです。

ジャニーズの問題を見てもわかりますよね。一個人が発言しても10年前だったら潰されていますよね。でも今はソーシャルメディアやスマートフォンがあるから、その場で証拠が取れたり、弱者が発言できるようになってきました。日本の問題も外に伝わりやすい。一党独裁でガツンと抑えられなくなり、同時に強いコミュニティも次々と登場していくと思っているんです。世界は混沌とするでしょうね、多様化という表看板を掲げながら。

けんすう:国としては全体主義を取りたいけれども、それが難しくなってるんですね。

高城:だから中国はそれを恐れて情報を全部管理するわけですよね。シンガポールもそうだし、ハンガリーなどもそう。

けんすう:でも中国は統制されてる状態で発展しましたよね。なんでなんですか?

高城:それは歴史の流れです。高度経済成長というのは、その国において一回しか起きないんですよ。日本は自民党一党独裁のときにそれが起きたわけですよね。同じ事が中国で起きたんです。

けんすう:高度成長時には統制されてる方が望ましい?

高城:はい。シンガポールも同じですが、高度経済成長時は一党独裁のほうが望ましい。そして、高度経済成長は一国一回しか起きない。100年前アルゼンチンは世界有数の裕福な国でしたよね。今は没落してしまいましたけど。

けんすう:日本は官僚制が効いてたと。

高城:そうですね、昔はですが。太平洋戦争でそれまでの社会システムが一旦リセットされて、事実上の一党独裁になる55年体制後、日本は高度経済成長することができました。

けんすう:その成功体験を引きずってしまっているから、今は全然駄目なんですね。

高城:だから、ここで高度経済成長を求めても仕方がないんです。イノベーションとか言ってもしょうがないから、他の国に行って起業した方がチャンスが多いということです、もし20代だったら。

けんすう:中国もこのままいくと、もう日本みたいに衰退モードになるんですかね?

ここから先は

7,037字
けんすうの視点でわかりやすくまとめた記事が毎月20本ぐらい読めます。ビジネス書1冊ぐらいの金額で様々な話題をキャッチアップできて便利です!

アル開発室

¥980 / 月

【全記事読み放題】クリエイターエコノミーの事業に挑戦しているアル社の裏側を知れるマガジンです。代表けんすうが、やっている事業の裏側やリリー…

サポートされたお金はすべて、クリエイター支援のための会社運営に使われます!