新卒フリーランスの手持ちのカードは何で、どう戦うか

よく話をしているんですが、スヌーピーの「配られたカードで戦うしかない」という4コマがあって、これが好きなのですね。

You play with the cards you're dealt.. Whatever that mean
(配られたカードで戦うしかないのさ...それがどんな意味であっても)

「配られたカードで戦う」というのは僕の仕事におけるポリシーの一つです。それは、「与えられた条件の中でベストを尽くせ」的な意味と言うより「カードが固定されている中で、いかにそれを駆使して勝つか、を考えたほうが楽しいじゃん」という感じに近いです。

配られたカードがダメだからといって「人生はクソゲーだ!」というより、そのカードの中で、なんとか勝つ方法を考えるほうが、ゲームとしておもしろいはずです。「こんなカードしかないけど、これで勝ったほうがおもしろいじゃん」的な思考になったほうが、なんか幸せな気がするんですよね。

で、そんなところで、グダグダ考えたので、あまり校正せずに記事にしてみます。

新卒フリーランス話

んで。僕が最近興味がある話題が「新卒でフリーランスになれるのか?」というものです。つまり、一度も就職しないままフリーで働くということですね。

そして、「これからは新卒でもフリーランスで食える時代ですよ」「この時代に就職が一番だなんて考え方自体が古いよ」みたいなポジティブな話が少数でるものの、全体的には「そんなにうまくいくわけない」とか「こういうケースにおいて不利になる」という論調のほうが多いように感じます。

なぜそんな感じなのか。

私感ですが、日本は新卒が就職することに対して合理性が高すぎるのかなと。学生時代に遊んでいて、そのままスキルが一切なくてもポテンシャルで大量に採用してくれる制度の会社が多く、入社後もかなり手厚いサポートがあるわけなので。言ってしまえば「楽でかつリターンが大きい」選択肢だからなのではないかと。

参考:世界の「就活」ってどんなもん? 新卒&転職を「アメリカ・香港・スペイン・ベトナム・ドイツ」で追ってみた。

さらに一度入ってしまえば、強い解雇規制で守られているため、無能だから、という理由で解雇されない国なのですね。なので、「面接で嘘をついて、通ってしまえば入っちゃえばクビにされないから、がんばらないで給与だけもらってればいいじゃん」という人がいたりするのも一理あります。

また、よく言われるように、日本では、終身雇用というような、今はなき制度が、30年くらい続いていた時期があり、その時期の前後の人たちが未だに多くいるために、なんとなく新卒で入社して、そのまま長くいるのがいい、という考えの人が多かったりします。

おもしろいのが、終身雇用がメインじゃなくなった世代の若者でもその傾向があるところです。

2014年 国際労働比較」という独立行政法人労働政策研究・研修機構が出している資料があったのですが、青少年の転職に対する考え方で、日本は

- 「積極的に転職をするほうがいい」は、11カ国中下から2番目
- 不満があれば転職する方がよいで、下から3番目

と、比較的、「転職はしないほうがいいよね」派の人が多い国なのですね。

まあ、こんな感じで「比較的、新卒で入社するのは楽」という状況だったり「会社に入って長く勤めるのが良い」という価値観があったりするからこそ、新卒でいきなりフリーランスになる、という選択に対して、「大変じゃない?」という反応が出てくるのだと思います。

実際はどうなの?

んで、僕の意見としてはどうかというと

- 「まあ新卒で入ったほうが3年くらいは得だよね」
- 「でもスキルが身につかなかったからだんだんとやめれなくなるよね」
- 「やめられなくなると、会社がつらい時に、追い込まれていやだよね」

くらいの感じです。会社にしがみつけば暮らしていける、というより、会社なんてなくても暮らしていけるほうが自由度高くて、幸せなのかなあ、というのがあります。

で、じゃあ新卒でフリーランスになっても大丈夫か、という話なんですが。

ネガティブな意見が多いよね、というのは冒頭で書いたんですが、僕個人としては、新卒でフリーランスになった人と、経験を積んでからフリーランスになった人は、どちらが有利か、というような二者択一ではないんですよね。

それぞれ手持ちのカードが違うだけ、というふうに考えたほうがいいと思うのです。手持ちのカードが違うので、戦い方が違うだけじゃない?という感じです。

というわけで、じゃあどういうカードを持っていて、どういう戦い方をすればいいんだろ、というのを考えてみたいと思います。

会社員→フリーランス系のカード

まず、いわゆる、会社に入ってからフリーランスになる、という人のパターン。こういう人はどういうカードを持っているのでしょうか。

いろいろありますが、たとえば「前職から仕事がもらえる」というカードがあったりします。このあたりは会社のポリシーとか風土にもよりますが、やめた人に積極的に発注する会社は結構あります。リクルートとかNTTとかですね。

自分がやめた会社から仕事をもらうとしたら、たとえば、月に50万の給料だった場合、週2回くらいで、今までと同じような仕事をするだけで、同じくらいもらえたりします。

なんでそんな価格でとれるかというと、会社にとっては、同じ仕事の半分くらいの工数を同じくらいの業務委託費で発注するのは、そこそこ合理的なのです。いつでも切れますし、その人の成長や所属、モチベーションなどを考えずに仕事ができるわけなので、楽なわけです。

現場からしてみても、今までの勝手知ったる人と仕事をするほうがスムーズというのあります。というわけで、割と発注がもらえやすかったりします。非常に便利なカードですが、会社員をやってたからといって全員に配られるカードではないのは注意です。

なので、まずこういうカードがあったりします。これはお金ももらえるし仕事の急激な変化もないので、非常に安定しますね。

また、他のカードとしては、「会社の仕組みを体感しているので、誰を抑えると予算を取りやすいか知っている」「仕事上の付き合いがある人脈がある」とかがあります。特に、「仕事をしたことがある人脈」というのは、仕事につながりやすいので、仕事をもらいやすい、というのはあるかもしれないですね。(ちなみに、就職したことが思い浮かべやすい「仕事上でのマナーや常識」とかは1日研修でも受ければほとんどカバーできるので、別にカードにはなりません)。

というわけで、会社員とかを経験してからフリーランスになる、という時に、使えるカードはいろいろあります。いわゆる「フリーランスになるなら、一度働いてからじゃないと辛いよ」というのは、こういうカードがない状態で戦うのは辛いよ、という意味なんだと思います。

実際、こういうカードって使い勝手がいいんですよね。仕事に直結しやすいカードというか。戦略が立てやすいというか、王道で戦いやすいといえます。初心者にはいいかもしれません。

一方で、カードが使いやすい分、戦略を立てることに時間を使わないので、しばらくフリーランスをやっていると

- 気がついたら前職の仕事ばっかりやっていて、単に安定しない都合のよい存在になってしまった
- 自由になりたくてフリーになったので、仕事が切られるのが怖くて逆にすごい忙しくなる
- 自分の過去の経験を切り売りしているので、仕事をしているうちに、アウトプットだらけになってインプットが減り、自分の価値がさがる

などの状況になったりする人もいるので注意です。

新卒→フリーランスのカードは?

では、次に、新卒→フリーランスはどうでしょうか?

想定されるカードとしては

- 失うものが少ないので、飛び抜けたことができる
- 行動量で稼げる
- トリッキーなことをやっても割と許される
- お金が少なくても辛くなりづらい

などがあげられます。特に、失うものが少ないので飛び抜けたことができる、というのは、うまく使えば絶大な威力を発揮しますし、全くの不発にも成り得たりするおもしろカードです。

特に、今までにない仕事を作れるのは、こういう状況の人たちで、

- 有り余る時間がある

というカードと一緒に使うことで、いろいろなものを作れたりしますね。働き方とかがあまり決まっていない新しい職種とかには向いていると思います。ブロガーやる、とかであれば、別に新聞社で記者で働いていた、とかの経験がなくてもいけるわけです。

というわけで

さて、そんな感じでダラダラ書きましたが、言いたいことは、「それぞれ、状況に応じて持っているカードが違うんだから、そのカードにあわせて戦略をたてて行動すれば、どんな選択肢でも生きていけるんじゃない?」です。

どちらかのカードしか持っていないと、「新卒でフリーランスなんて無謀だ!」となったり、逆に「会社員なんてやっても無駄だよ、すぐに独立したほうがいい」となったり、お互いに攻撃的になってしまったりしますが、まあぶっちゃけ、どっちでも適切にやれば、たいした差はないんじゃないかなあ、と。

あ、もちろんそもそも「カードを増やす」というのも非常に大事です!

会社員→フリーランスの人が陥りがちなものとして、初期のカードの使い勝手がいい分、あまり戦略を立てないまま仕事を続けちゃうというのはあります。

今あるカードで戦うのは、30代のうちくらいは結構できちゃうんですよね。仕事の質と量で仕事をこなしていれば問題ないので。

でも、40代になると、自分の名前や、自分の作った仕組みで仕事をしないと、若いフリーランスに勝ちづらくなり、だんだんと辛くなる、、という話も聞きます。

世の中にはブログで暮らしているイケダハヤト氏という人がいてですね、彼なんかは、インターネット上で活躍しているのですが、なかなか賢くて

- いきなり縁もゆかりもない高知県に移住をしてみる
- 土地を大規模に買ってみる
- 有料でコンテンツを作ってみる(サロン / note / Kindle)

などをしているんですね。これらは将来的なカードを増やすのに役立っているはずです。

たとえば「東京からわざわざ地方に移住して、そこで何年も生活できた」という経験カードを使うと、ブログのコンテンツとしても他の人に真似しづらいものを提供できますし、仮にブログの人気が落ちて収益が減ったとしても、

- 東京からの移住者向けのコンテンツをする
- 東京からの移住者を増やしたい地方へのコンサルをする
- 移住を検討している人の相談にのる

などの展開もできるわけです。

また、悪評を集めているのも実際にはいいカードで、彼がもしブログで食べていけなくなると「ブログの売上が減り続けている・・・つらいです」みたいなタイトルで記事をかけば、絶対ヒットするじゃないですか。読んで爆笑したくなるじゃないですか。そして「あの時の僕はどうかしていました反省しています」みたいなことをいったり、高知の田舎でそのあたりに生えている草を食べている画像とかをあげたり、「やっぱり東京で暮らすべきです」といって赤羽に引っ越したりするだけで、おもしろコンテンツになったりするわけです。

なんかどう転んでも死なない状況になっているわけで、あそこまでいくとあと5年10年は大丈夫なので、すごいなあ、と思っています。真似しづらいけど。

とかとかで、なんかいろいろ考えてみましたが、まとめると

- どんな状況でも、今あるカードを把握して、それで戦略を組み立てればOK
- 手持ちのカードを増やすための投資はどんどんしたほうがいい
- イケダハヤト氏が落ちぶれた時のコンテンツをとても読みたい

というところです。

ともかく、みんな気持よく働いて幸せな日々が続けばいいなと思っています。よろしくおねがいします。


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けんすう

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コメント3件

>というわけで、じゃあどういうカードを持っていて、どういう戦い方をすればいいんだろ、というのを考えてみたいと思います。

のところで、だいぶ胸が熱くなってワクワクしました✨カードのステータスを考えるのは、私にとってはありそうでなかった発想です。
 それとカードの効果の「無敵」のところで笑い、最後のイケダハヤトさんのところでも笑いましたwww
面白い!ちょっと遊戯王でカードの使い方勉強してきます
イケダハヤトだいすき!
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